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  1. 御殿場市議会 2016-06-16
    平成28年 6月定例会(第2号 6月16日)


    取得元: 御殿場市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-22
    平成28年 6月定例会(第2号 6月16日)       平成28年御殿場市議会6月定例会会議録(第2号)                         平成28年6月16日(木曜日)     平成28年6月16日午前10時00分 開議  日程第  1 一般質問    7番 勝間田 幹 也 議 員 (一問一答方式)      1 御殿場駅周辺における中心市街地活性化基本計画策定について      2 老朽化した学校教育施設の今後の対応について   21番 稲 葉 元 也 議 員 (一括質問一括答弁方式)      * 若林市政の3期目について   11番 田 代 耕 一 議 員 (一問一答方式)      * 幼児の教育・保育について   13番 小 林 恵美子 議 員 (一括質問一括答弁方式)      1 発達相談センターの充実強化について      2 読書習慣の定着について    8番 菅 沼 芳 德 議 員 (一括質問一括答弁方式)      1 TPP発効による本市農業への影響と対策について      2 農地の担い手への集約化推進について  日程第  2 報告第  6号 御殿場総合サービス株式会社の経営状況について 本日の会議に付した事件
      議事日程に同じ 出席議員(21名)   1番  杉 山   護 君           2番  芹 沢 修 治 君   3番  土 屋 光 行 君           4番  髙 橋 靖 銘 君   5番  長 田 文 明 君           6番  本 多 丞 次 君   7番  勝間田 幹 也 君           8番  菅 沼 芳 德 君   9番  勝 亦   功 君          10番  神 野 義 孝 君  11番  田 代 耕 一 君          12番  大 窪 民 主 君  13番  小 林 恵美子 君          14番  勝間田 博 文 君  15番  杉 山 章 夫 君          16番  平 松 忠 司 君  17番  黒 澤 佳壽子 君          18番  辻 川 公 子 君  19番  高 木 理 文 君          20番  髙 橋 利 典 君  21番  稲 葉 元 也 君 欠席議員   な し 説明のため出席した者  市長                  若 林 洋 平 君  副市長                 瀧 口 達 也 君  副市長                 勝 又 正 美 君  教育長                 勝 又 將 雄 君  企画部長                志 水 政 満 君  総務部長                近 藤 雅 信 君  市民部長                杉 山   清 君  健康福祉部長              村 松 亮 子 君  環境水道部長              勝間田 安 彦 君  産業部長                田 代 吉 久 君  都市建設部長              小 林 龍 也 君  危機管理監               田 代 一 樹 君  会計管理者               勝 又 一 己 君  教育部長                杉 本 哲 哉 君  消防長                 田 代 佳 丸 君  総務課長                齋 藤 明 生 君  秘書課長                芹 沢   徹 君  企画部次長兼企画課長          勝 俣   昇 君  企画課副参事              田 口 公 士 君  農政課長                井 上 仁 士 君  都市整備課長              沓 間 信 幸 君  都市整備課副参事            藤 曲 元 樹 君 議会事務局職員  事務局長                田 原 陽之介  議事課長                勝 又 雅 樹  副参事                 佐 藤 歌 愛  主任                  藤 曲 幸 子  主事                  荒 井 祥 太  主事                  滝 口 拓 樹 ○議長(髙橋利典君)  出席議員が法定数に達しておりますので、会議は成立いたしました。 ○議長(髙橋利典君)  ただいまから、平成28年御殿場市議会6月定例会を再開いたします。 ○議長(髙橋利典君)  直ちに、本日の会議を開きます。                          午前10時00分 開議 ○議長(髙橋利典君)  本日の会議は、お手元に配付してあります日程により運営いたしますので、御了承願います。 ○議長(髙橋利典君)  日程第1 「一般質問」を行います。  最初に、7番 勝間田幹也議員の質問を許します。  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  おはようございます。それでは、一般質問をさせていただきます。  私は今回、御殿場駅周辺における中心市街地活性化基本計画策定についてと、老朽化した学校教育施設の今後の対応について、大きく2点についてお伺いいたします。  まず、質問事項1、御殿場駅周辺における中心市街地活性化基本計画策定についてであります。  中心市街地活性化については、今までに同僚議員からも4回の質問がなされています。また、私は前回の3月定例会において、市街化調整区域における宅地創出について一般質問をさせていただきました。御殿場市において、郊外はもとより、中心市街地も含め、市内全体の発展が必要と考えています。今後、当市全体がバランスよく発展することに期待をし、今回質問させていただきます。  さて、我が国においては、高度経済成長期以降、交通インフラの整備等により、自動車での移動が急速に増加し、従来の鉄道型中心の駅周辺商店街から、昨今、広大な駐車場を持つ大型ショッピングセンターが郊外に誕生しています。大型商業施設や公共施設の郊外立地が進んだ結果、駅周辺など都市中心部の商店街が衰退してきています。これに対応すべく、平成10年にまちづくりの基本、中心市街地活性化法、大店立地法、都市計画法のいわゆる「まちづくり三法」が成立しました。  その主な内容として、中心市街地活性化法による中心市街地への各種支援を行うこと、大店立地法による大型店周辺地域の生活環境への配慮を求めること、都市計画法による大型店の立地可能地域の決定を行うことが定められ、総合的なまちづくり政策が展開することになりました。  当市においても、平成13年策定の基本計画では、都市計画事業としては規模も大きく、中心市街地活性化のためのまちづくり計画としては、実現性の高いものでありました。しかし、中心市街地の活性化に取り組む地域は数多くあるものの、総じて言えば、中心市街地の状況は必ずしも改善していませんでした。  このような状況を背景に、まちづくり三法の見直しが進められ、平成18年にコンパクトシティの考え方に基づいて、中心市街地活性化法及び関連法が改正されました。これにより、御殿場市が掲げた中心市街地活性化のためのまちづくり構想は、見直しが必要となりました。  しかしながら、その事業計画の一部は無駄になることなく、市道4242号線、新橋浅間神社公園、マイロード、そして御殿場市バリアフリー特定事業等による軒田通りの拡張、県道沼津小山線歩道改良若宮交差点改良事業等々、幹線道路については事業化のめどがつくなど、一定の成果があり、評価できるところであります。  現在、当市においては、中心市街地活性化法及び関連法が改正され、これに基づき、平成27年、28年の2か年で御殿場市中心市街地活性化基本計画の策定が行われています。また、平成28年2月に中心市街地活性化基本計画にかかわる提言書が、御殿場駅周辺地区まちづくり懇話会より提出されました。今後、計画策定、事業推進する中で、具体的にどのようなまちをイメージして実現を目指すか、以下、質問をさせていただきます。  まずは1点目として、駅周辺活性化事業推進に伴う中心市街地活性化基本計画策定の目的についてお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  都市建設部長。 ○都市建設部長(小林龍也君)  それでは、駅周辺活性化事業推進に伴う中心市街地活性化基本計画策定の目的についての御質問についてお答えいたします。  御殿場市中心市街地活性化基本計画は、平成13年12月に策定されました。これは中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律が平成10年7月に施行され、御殿場市におきましても、中心市街地の活性化の緊急かつ重要な課題であることから、御殿場市中心市街地活性化基本計画を策定し、これに基づくまちづくりを行ってきたところです。  その後、平成18年に中心市街地の活性化に関する法律へ改正されたため、現行の法律に沿った形での基本計画の策定を行うものです。  そのような中で、第四次御殿場市総合計画におきまして、御殿場市の将来都市像として、「緑きらきら、人いきいき、交流都市 御殿場」を掲げており、人が集い、活力あふれる産業を育てるまちづくり、安全で安心して暮らせるまちづくり、富士山の麓にふさわしく美しい快適なまちづくりなどが、中心市街地の政策方針となっております。  また、都市計画マスタープランにおいても、中心市街地の御殿場駅周辺を都市拠点と位置づけ、商業・業務機能や居住環境の向上とともに、公共施設の誘致にも努め、人々が快適かつ安全に暮らすことができる利便性の高い魅力的な拠点を目指すことと位置づけられております。  これらの上位計画を実現するため、本計画は御殿場市中心市街地の現状、地域住民等のニーズを把握し、旧法での計画に基づく取り組みの検証をした上で、今後の、御殿場駅を中心とする中心市街地の利便性・快適性を高め、市の顔としての再構築を図り、市民生活の向上及び誘客、人口増加に寄与することを目的として計画を策定してまいります。  以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  それでは、再質問させていただきます。  御答弁では、御殿場駅を中心とする中心市街地の利便性・快適性を高め、市の顔としての再構築を図り、市民生活の向上及び誘客、人口増加に寄与することを目的として計画を策定していくとのことですが、この制度の内容と特徴についてお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  都市建設部長。 ○都市建設部長(小林龍也君)  それでは、ただいまの御質問にお答えいたします。  初めに、制度の内容ですが、中心市街地活性化を図るための基本的な方針として、人口減少・少子高齢社会の到来に対応した、高齢者も含めた多くの人にとって暮らしやすい、多様な都市機能がコンパクトに集積した、歩いて暮らせる生活空間を実現することとされており、都市機能の適正立地や既存ストック、いわゆる今ある施設の有効活用を含め、本市としての方針や実現方策が公表されていくことが必要であり、地域住民等、多様な主体、担い手の参画を得た協議の場として、中心市街地活性化協議会が組織され、基本計画が円滑かつ確実に実現できるよう、地域ぐるみで取り組む体制となっていることなどが重要な制度となっており、これに基づき内閣総理大臣の認定を受けるものです。  特徴といたしましては、認定を受けた基本計画に基づく事業及び措置に対しまして、おのおのの関係政策を総合的かつ一体的にワンパッケージで、集中的かつ効果的に支援が受けられるというものです。  また、基本計画に掲げる事業等が厳選されたものとなっており、実施することが可能な区域を含め、具体的な取り組みの効果が発現する時期等を考慮して、計画期間はおおむね5年以内を目安に設定することとなっており、設定された区域の活性化に相当程度寄与するものであることが、基本計画の認定の大きな特徴となっております。  以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  1点目として、駅周辺活性化事業推進に伴う中心市街地活性化基本計画策定の目的については了解しました。  次に、2点目として、当市において中心市街地活性化基本計画策定の必要性についてお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  都市建設部長
    都市建設部長(小林龍也君)  それでは、中心市街地活性化基本計画策定の必要性についての御質問にお答えいたします。  御殿場駅周辺は、富士山世界遺産登録や2020年開催の東京オリンピックパラリンピック等に合わせた国際交流人口の増大や、今後も続く高齢化に対応したインフラ整備が急務となっております。  現在、御殿場駅乙女口につきましては、都市計画道路新橋深沢線の一部供用開始に合わせて、駅までのアクセス道路として箱根乙女口線箱根乙女口広場整備に着手しているところであり、平成30年完成を目標に事業を進めております。  それに対しまして、御殿場駅富士山口につきましては、御殿場駅前再開発事業が完了してから四半世紀が過ぎ、施設の老朽化とともに、世界遺産となった富士山が駅から見えないことや、集客性の高い市民や観光客が憩い集える場所がないこと、十分な駐車場がなく、市の顔としての魅力に欠けることなどが現在課題となっており、駅周辺の魅力を高め、お客様をお迎えするにふさわしい整備とともに、新たな核となる施設の誘致が急務となっております。  このようなことから、平成27年度から2か年をかけ、駅周辺の活性化に向けた御殿場市中心市街地活性化基本計画を策定し、民間事業に対して国からの支援が受けられるよう、内閣総理大臣の認定を目指すものでございます。  以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  内閣総理大臣の認定を目指す、この御殿場市中心市街地活性化基本計画は、平成27年度から2か年かけ策定されます。今年度、策定完了年度であり、策定が容易にできるわけではないことは推察されます。  そこで、計画策定における考え得る課題についてお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  都市建設部長。 ○都市建設部長(小林龍也君)  それでは、ただいまの御質問にお答えいたします。  計画策定における課題としましては、大きく3つの課題を掲げております。  1つは、世界文化遺産富士山を生かした観光交流の盛んなまちづくりが必要と考えております。  富士山を有する本市におきまして、御殿場駅は富士山観光の玄関口となっておりますが、御殿場駅から富士山を望むことができないほか、観光客を対象とした商業機能が不足している状況にあります。このため、本市を訪れる観光客が中心市街地で楽しむことができる、観光交流が盛んなまちづくりを進めることが必要と考えております。  2つ目は、生活に必要な機能が集まった利便性の高いまちづくりが必要と考えております。  中心市街地の人口は減少傾向にあるとともに、高齢化の進行も速く、今後、活力やコミュニティの衰退が懸念されております。このため、生活に必要な機能を中心市街地に集めるとともに、消費者に魅力的な商業機能の充実を図るなど、居住地としての利便性を高めるまちづくりを進めることが必要と考えております。  3つ目は、誰もが安全・安心・快適に回遊できるまちづくりが必要と考えております。  中心市街地では、市街地の骨格を形成する都市計画道路の未整備区間が多くなっているほか、御殿場駅・商業施設・公共施設・公園などを結ぶ経路の連続性が乏しく、段差などのバリアも多く存在しており、歩行空間の魅力が低い状況にあります。そのため、市民や観光客など、さまざまな人々が訪れる中心市街地において、誰もが安全・安心・快適に回遊できるまちづくりを進めることが必要と考えております。  以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  計画策定における課題として、大きく3つの課題があるとのことですが、これら課題の対策手法についてお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  都市建設部長。 ○都市建設部長(小林龍也君)  それでは、ただいまの御質問にお答えいたします。  基本計画には、課題解決に向け、民間事業についてしっかりと取り入れていき、合わせて公共事業も取り入れていくことになります。  事業につきましては、現在、民間事業者に対して駅西地区での事業を模索しているところであり、にぎわいのある核となる施設等の誘導を計画しているところです。  さらには、図書館機能を持った施設を駅前へ立地する方向で、民間事業者と検討しているところです。  また、これらの事業を進めるに当たり、市有地の有効利用を検討中であり、民間事業者へ市有地を貸し出すことも含め、さまざまな状況を考慮し、計画しているところです。  いずれにしましても、御殿場駅周辺活性化には、民間事業者が中心的な役割として参入していただき、これらの民間事業や既に実施している公共事業、そして今後実施する事業に対して、関係省庁と協議をし、支援が受けられるよう進めてまいります。  以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  今後、この計画は民間事業者が中心的な役割として参入し、これらの民間事業や既に実施している公共事業、そして今後実施する事業に対して、関係省庁と協議をし、支援が受けられるように進めていくとの御答弁ですが、これらを踏まえ、認定に向けて懸念される事項についてお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  都市建設部長。 ○都市建設部長(小林龍也君)  それでは、ただいまの御質問にお答えいたします。  基本計画の認定には、中心市街地活性化協議会の設立が必要となっております。協議会を組織できるのは、中心市街地推進機構まちづくり会社、商工会または商工会議所などであるため、それらの組織において協議体を設立していただくことになります。過去において、TMOを設立した経緯もあることから、商工会を通じて設立の協力をお願いしていきたいと考えております。また、御殿場駅周辺まちづくり懇話会のメンバーからも協議会に入っていただき、組織していただければと考えております。  既に商工会等と設立に向けた打ち合わせを行っているところですが、民間による設立となることが大きな懸念事項となっております。  そして、特別用途地域等の活用による準工業地域における大規模集客施設立地制限があります。具体的には準工業地域に規定されている地区における大規模集客施設、総床面積1万㎡を超える立地について、特別用途地区を指定し、立地を制限するものです。これらの都市計画決定や関連条例の整備が必要となります。  また、今後の駅西地区の駅前広場の再構築には、駅前広場の幅が狭いことから、現状の平面形態での広場整備には限界があります。そこで、駅前広場の面積確保にはバスバースやタクシープール送迎スペース等広場スペースを階層分けするなどの手法の取り入れが必要と考えております。その場合、駅前のJR用地の取得についても検討の必要性があるため、認定に向けた期間の中で、JR側との協議も進めてまいります。  以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  計画策定においては、課題や懸念される事項等、対策を講ずるべきことがあることは認識できました。駅周辺など都市中心部の商店街が衰退している現状を打破するためにも、基本計画策定が急務となります。  そこで、3点目の質問として、駅周辺活性化事業推進に伴う中心市街地活性化基本計画策定の今後の方向性についてお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  都市建設部長。 ○都市建設部長(小林龍也君)  それでは、駅周辺活性化事業推進に伴う中心市街地活性化基本計画の今後の方向性についての御質問にお答えいたします。  御殿場市の中心市街地活性化に向けた基本テーマとして、“おもてなし”のまち・御殿場~世界遺産の富士山を見て、感じて、集うまち~を掲げていきたいと考えております。  そして、中心市街地活性化の基本的な方針として、誰もが世界遺産富士山を見詰めるまちとして、富士山への眺望の確保と、地域及び観光商業機能の複合化による、新たなにぎわいのあるまちづくりを進めていきたいと考えております。  また、誰もが生活に便利なまちとして、まちなか居住の促進と、多様な生活者のライフスタイルやニーズに対応した生活利便性の向上と、誰もが歩いて楽しめるまちとして、御殿場駅を中心とする、安全で快適、連続性のある歩行空間の確保を考えております。  これらを主要な方針として、御殿場市中心市街地活性化基本計画を策定してまいりたいと考えております。  以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  ことし2月に中心市街地活性化基本計画にかかわる提言書が、御殿場駅周辺地区まちづくり懇話会より提出されていますが、今後、この御殿場駅周辺地区まちづくり懇話会の提言の活用方法についてお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  都市建設部長。 ○都市建設部長(小林龍也君)  それでは、ただいまの御質問にお答えいたします。  御殿場市中心市街地活性化基本計画を策定する上で重要な役割を担ってきましたのが、御殿場駅周辺まちづくり懇話会です。構成員は20名で、昨年度は懇話会を4回開催し、ワークショップ形式にて、駅周辺の課題と解決策を検討していただきました。その結果をもって平成28年2月には中心市街地活性化基本計画の策定に係る提言書が市長へ提出されました。  いただいた提言書は、大きく4つのテーマ、景観、集客、広場、駐車場に絞られております。  景観整備につきましては、御殿場市の重要な交流拠点であるJR御殿場駅から、世界遺産の富士山を見ることができるような整備を進めることです。そのためには、駅前にあるホテルや商業ビルの低層化が不可欠となり、当然、関係地権者がいるため、簡単な事業ではありません。低層化するとなると、それらの機能の移転が必要となり、駅周辺においてそれなりの土地を確保するため、市有地の有効利用を検討したいと考えております。  集客施設整備につきましては、民間による集客施設の誘致を図り、公共施設の駅前参入も検討していきたいと考えております。  広場整備につきましては、駅から正面の道路までの幅が狭いことから、広場空間を平面上で確保することは難しいと考えております。そこで、駅前に人工地盤の二層構造の施設をつくり、歩車分離をすることで、安心・安全な駅前広場整備をし、人工地盤と低層化したホテル等を連結し、使い勝手のよい歩行者空間を整備していきたいと考えております。  駐車場整備につきましては、公共機関を利用する来訪者とは別に、車を利用する方も多いため、駐車場の整備は不可欠です。市による整備にとどまらず、民間による駐車場整備について検討が必要と考えております。  御殿場駅周辺地区まちづくり懇話会の提言につきましては、市民からの要望としてできる限り実現に向けて計画に反映していきたいと考えております。  以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  御殿場駅周辺地区まちづくり懇話会の提言書は、大きく景観、集客、広場、駐車場の4つのテーマに絞られての提言がされており、市民からの要望として、できる限り実現に向けて計画に反映していきたいとの御答弁です。具体的に中心市街地活性化の範囲についてお伺いをいたします。 ○議長(髙橋利典君)  都市建設部長。 ○都市建設部長(小林龍也君)  それでは、ただいまの御質問にお答えいたします。  御殿場市の中心市街地の区域は、旧法の御殿場市中心市街地活性化基本計画で定めた範囲を基本とし、都市施設、都市機能の分布、商業集積の動向、市街地の連続性、道路等の分断要因を考慮して決定しております。  JR御殿場駅を中心としまして、境界となる部分は、東側は都市計画道路新橋深沢線、西側は都市計画道路永原高根線、南側は都市計画道路御東原循環線、北側は都市計画道路東田中仁杉線とし、御殿場市の中心市街地の範囲は、東西・南北ともに約900mのエリアとなり、御殿場市の中心市街地の面積は約85haとなります。  以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  今後、市民、観光客が中心市街地に滞留し、にぎわい、活気あふれる中心市街地にする取り組みになることに期待をし、この項最後の質問として、中心市街地を活性化する上での当市のビジョンについて、市長のお考え、思いをお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  市長。 ○市長(若林洋平君)  それでは、ただいまの御質問につきまして、私のほうからお答えをさせていただきます。
     懇話会からの提言にもありましたように、御殿場市の重要な交流拠点でありますJR御殿場駅から、世界遺産富士山を見ることができるような計画を実現したいとまず考えております。御殿場駅の改札を出た利用者が、駅前広場へ直結できるような空間を計画していきたいと考えております。  そして、市民、観光客が中心市街地に滞留できるような物産店、お土産店等の集客施設を誘致をし、魅力的な計画を検討していきたいと考えております。  さらには、観光ハブ、バスハブ、自転車ハブ、この3つのハブ化を実現できるような整備を進めていきたいと考えております。  また、御殿場駅富士山口周辺におきましては、現在、県道沼津小山線のバリアフリー事業を、森之腰から湯沢まで県により実施しております。そして、通称軒田通り、県道御殿場停車場線は、都市計画道路新橋茱萸沢線として県により、駅前から約280m、幅員19mで国からの事業認可を取得し、本格的な事業着手となったところでございます。  これらの周辺整備により、富士山口広場の歩行者動線は、整備済みの駅前通り線、マイロードと合わせまして、駅前から軒田通りを通り、新橋浅間神社、森之腰、あるいは湯沢方面への動線の整備が確立していくものと考えております。  いずれにしましても、御殿場駅周辺において、回遊性のある整備をすることで、人が集い、にぎわいのある駅周辺となり、それが活性化へとつながり、世界文化遺産であります富士山の麓にふさわしい市の顔の一つとして、魅力に満ちあふれました中心市街地を形成していくことをビジョンとして考えています。  以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  御答弁ありがとうございました。  質問事項1、御殿場駅周辺における中心市街地活性化基本計画策定については、早期に基本計画策定をいただき、事業実施することで、御殿場市発展に寄与することに期待し、この項の質問は終了させていただきます。  次に、質問事項2、老朽化した学校教育施設の今後の対応についてお伺いします。  学校施設は、児童生徒などの学習・生活の場であるとともに、非常災害時には、地域住民の応急避難場所としての役割も果たすことから、その安全性の確保は極めて重要であり、耐震化の推進が急務であることから、当市は平成19年御殿場小学校の耐震改築事業を皮切りに、市立小中学校の校舎や屋内体育施設等の耐震改築事業を計画に沿って実施し、平成27年度に教育施設の耐震化は完了しました。しかし、?体の耐震化は完了したものの、その一方で老朽化した建物も見受けられます。  一般的に建築物は、構造や用途、使用目的などによって細かく分類され、それぞれの耐用年数が決められています。この中で鉄筋コンクリート造は耐用年数が最も長く、47年となっています。この一般的に言う法定耐用年数は、あくまでも固定資産税評価による償却期間を指し、減価償却費を計算するために使われる数字で、実際の使用可能期間を示すものではありません。建物の劣化は、竣工を迎えた後、直ちに始まります。直射日光や風雨等、自然現象により、建物の機能や性能は時間の経過とともに落ちてきます。よって、日々の点検や補修により、使用可能期間もおのずと左右されてきます。ですから、一概に古くなったからといって、使えないとは言い切れないことも承知しています。  しかし、殊、学校施設においては、児童生徒の学習・生活の場であり、学校教育活動を行うために機能的な施設環境を整えるとともに、豊かな人間性を育むのにふさわしい快適で十分な安全性、防災性、防犯性や衛生的な環境を備えなくてはなりません。当市においても、修繕や改修計画が立案されており、今後、この計画に沿って取り組んでいく必要があります。  また、平成23年3月に発生した東北地方太平洋沖地震は、広範囲に甚大な被害をもたらしました。学校施設でも屋内体育施設の天井材が崩落し、生徒が負傷するなどの人身被害が発生しています。今後、南海トラフ地震や首都直下地震などの大地震の発生が想定される中、非構造部材についても一層の安全性が求められており、文部科学省も地震による落下物や転倒物から子どもたちを守るために、平成27年3月に学校施設の非構造部材の耐震化ガイドブック(改訂版)を発表しています。  今回、4月14日以降に熊本県、大分県で相次いで発生している地震は、最も大きい震度7を2回発生するなど、今までの予測・想定をはるかに上回る地震となっています。この項冒頭にも述べましたが、学校施設は未来を担う子どもたちが集い、生き生きと学び、活動する場であるとともに、非常災害時には地域住民の避難所としての役割も果たします。この震災を教訓に、私たちも地震対策について備えるべく、耐震化されているからと安心するのではなく、今後、なお一層、児童生徒の安心・安全の確保が可能となるべく考えるとともに、建物の非構造体部分のリニューアルなどを含めた学校施設、教育環境の充実を図っていく必要があります。  これらを踏まえ、1点目の質問として、市内教育施設の現状についてお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  教育部長。 ○教育部長(杉本哲哉君)  それでは、ただいまの御質問にお答えいたします。  平成23年に東北地方太平洋沖地震、そして先ごろ熊本地震が発生するなど、近年、大規模な地震が頻繁に発生しています。私たちの静岡県においても、以前から南海トラフ地震などの大規模な地震の発生が予測されており、いつ起こっても不思議でない状況が続いています。  当市におきましても、御殿場市有公共建築物耐震化実施計画の中で、子どもたちが安心して授業を受けられるよう、小中学校施設の耐震化事業を最優先に進めてきたところであります。その結果、全国的にはまだまだ小中学校施設の耐震化が完了を見ない中、当市においては先進県である静岡県の中でも先駆けて、財産区をはじめとする地元の絶大な御理解と御協力のおかげで、平成27年度に耐震化が全て完了したところであります。  以上のとおり、耐震化には万全を期してきたところでありますが、96棟ある小中学校の校舎等のうち、建築後30年以上経過した建物は40棟あり、雨漏りや照明器具等の劣化が見られ、また、トイレの洋式化等、現在のニーズに対応しきれていない設備など、改善を要する事態が生じております。これらにつきましては、児童生徒が安全で安心して学校生活を送れるように、また学校運営に支障を来さないよう、日ごろから細やかな点検を行うことで、ふぐあい箇所においては、その都度、応急修繕にて対応しているところであります。  しかしながら、応急修繕では抜本的な改善に至らないことから、全体的に改修や改築をすべき時期が到来していると認識しております。  以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  それでは、再質問させていただきます。  御答弁では、平成27年度で耐震化は完了したとのことでありますが、部室等の付帯施設の耐震化はどのように対応されているのかお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  教育部長。 ○教育部長(杉本哲哉君)  それでは、お答えいたします。  部室等の付帯施設の耐震化につきましては、校舎と同様に全て耐震強度は満たされたものとなっており、児童生徒の安全は十分確保されております。  以上でございます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  附帯施設等において、耐震強度は満たされているとのことですが、御答弁いただいたように、耐震化は完了しているものの、施設の老朽化が進み、年々修繕費もかさむことや、応急修繕では根本的な改善に至らないことから、全体的に改修や改築すべき時期が到来しているのが現状とのことであります。  そこで、次の2項目めの質問として、老朽化した市内教育施設、特に建物部分の今後の対応についてお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  教育部長。 ○教育部長(杉本哲哉君)  それでは、お答えいたします。  老朽化が進んだ施設につきましては、定期的に改修を行うことで、その後も適切に維持、運用ができることから、全ての施設について、その都度修繕し、少しでも長く使用できるよう努力してまいりました。  今後につきましては、特に老朽化の進んだ30年以上を経過した施設40棟を最優先に、改修や改築事業を計画的に進めていきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  再質問させていただきます。  30年以上経過した建物が40棟とのことですが、この中で経年度、老朽度が著しく進行している建物はどれぐらいあるのかお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  教育部長。 ○教育部長(杉本哲哉君)  それでは、お答えいたします。  老朽度等が進んでいる建物は、昭和38年建築の西中学校の校舎、昭和50年建築の神山小学校の校舎、同じく昭和50年建築の富士岡小学校の校舎で、既に建築後40年以上が経過しております。  以上でございます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  現状、最も古い建物は、御殿場市立西中学校で、昭和38年に建築され、昭和56年施行の新耐震基準に準じ、昭和58年に耐震補強工事が施されています。建築から53年が経過をし、耐震補強工事からも32年が経過しています。先にも述べましたように、建物の劣化は、竣工を迎えた後、直ちに始まります。耐震上、基準をクリアしているからといっても、耐力度はその当時より低下しています。また、使い勝手も悪くなっているのは事実であります。  そこで、3点目として、教育委員会の優先順を含めた今後の方針と具体的内容についてお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  教育部長。 ○教育部長(杉本哲哉君)  それでは、お答えいたします。  今後の方針につきましては、施設の経年数、老朽度等を勘案して作成しております中長期の整備計画をもとに、老朽化施設の環境整備事業を最優先に、かつ計画的に進めていきたいと考えております。  具体的には、先ほどお答えしたとおり、老朽度等が進んでいる西中学校、神山小学校、富士岡小学校の3校を最優先に、順次、進めてまいります。  西中学校につきましては、増築を重ねてきたことで使い勝手が悪いため、建物の配置も含めた全体を見直しての改築を予定しております。  神山小学校及び富士岡小学校の校舎につきましては、構造体の耐力度については健全であるため、大規模な改修での整備を見込んでいます。  以上でございます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  教育委員会としても、優先順をつけて順次対応していく計画であることは理解いたしました。今後、これら施設の改築、改修、修繕等の計画を遂行していく上での財源等の見通しについてお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  教育部長。 ○教育部長(杉本哲哉君)  それでは、お答えいたします。  教育委員会としての計画遂行の見通しでございますが、児童生徒の安全・安心で快適な教育環境の整備を計画どおり遂行するに当たりましては、財源の確保が最も重要な課題であります。財源については、国・県の補助金、交付金をできる限り確保するとともに、起債制度の有効活用がまずは第一と考えております。  これに加えまして、事業の必要性を地元に御理解をいただくことで、財産区をはじめ地元負担金等の確保に努めつつ、事業の計画的な推進を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(髙橋利典君)  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  最後に、市長にお伺いいたします。  財政状況も厳しい中、教育委員会として児童生徒の安全・安心で快適な教育環境整備の計画的な推進を図っていきたいとのことでありますが、これらの状況を踏まえ、市長のお考えをお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  市長。 ○市長(若林洋平君)  それでは、ただいまの質問につきまして、私のほうでお答えをさせていただきます。  当市におきましては、第四次総合計画で「富士山のように大きな心を持った人づくり」を教育・文化の政策方針に掲げ、次世代を担う人づくりに努めておるところでございます。  こうした中、大規模な地震に対する備えは、当市においても欠かすことができないことから、特に児童生徒の安全・安心を何よりも最優先に、学校施設の耐震化を、県内はもとより全国的にも先駆けて進めてきたところでございます。  御質問の老朽化した学校教育施設につきましては、さきの答弁にもありましたとおり、まずは西中学校や神山小学校など、老朽度が高い順にしっかりと対応してまいります。特に西中学校につきましては、できれば直近の補正予算において計上し、前倒しをし、図ってまいりたいと考えております。  以上、答弁とさせていただきます。
     (「御答弁ありがとうございました。終わります。」と勝間田幹也君) ○議長(髙橋利典君)  以上で、7番 勝間田幹也議員の質問は終了いたしました。 ○議長(髙橋利典君)  この際、10分間休憩いたします。                             午前10時41分 ○議長(髙橋利典君)  休憩前に引き続き会議を開きます。                             午前10時51分 ○議長(髙橋利典君)  21番 稲葉元也議員の質問を許します。  21番 稲葉元也議員。 ○21番(稲葉元也君)  一般質問に入る前に、2か月前、熊本地震で被災された皆様、また、特に2か月前のきょう、震度7を超える大地震で亡くなられた皆様に対しまして、衷心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。また、一日も早い復興をお祈り申し上げます。  それでは、私は、若林市政の3期目について一般質問をさせていただきます。  若林市長は、平成21年の御殿場市長選挙において37歳の若さで当選されました。ここまで7年4か月が経過しております。  若林市政のこれまでの事業を振り返りますと、まず初めに、市長の報酬を10%削減、市長公用車を廃止されました。  経済の活性化として、御殿場型緊急経済対策として、住宅建設補助10%を3年間実施されました。これにより大変な経済効果をもたらしました。また市が発注します工事入札には、市内事業者を優先的に使い、市内にお金が回るシステムを構築してまいりました。  市民生活の応援では、水道料金を5%割引から10%割引に実施し、今も続けておられます。  地域医療体制及び子育て支援の充実では、市民が健康で安心・安全な生活を築くために、地域医療体制審議会を設置し、地域医療の充実に向け調査・審議をしてまいりました。その結果、民間病院の新築・建て替えが図られました。ちなみに全国の新築公共施設の耐震基準は、耐震をあらわすIN値で1.2です。静岡県の場合は、0.1上乗せして1.3となっております。病院や医療関係施設では、1.5となっておりますので、かなり丈夫かと思われます。  また、子ども医療費助成を小学校2年生から中学3年生まで引き上げ、その後高校3年生まで引き上げました。任意の予防接種に全額公費負担で実施し、不妊治療医療費助成事業及び妊婦の定期健診事業を実施してきました。また自衛隊災害時等留守家族支援の事業など上げられます。これらの事業は、女性や子どもに対して思いやりある施策ではないのでしょうか。  高齢者事業では、肺炎ワクチン助成や鍼・灸・マッサージ券と温泉券を共通化して利用率の向上を図ってまいりました。  観光では、観光ハブ都市構想を打ち立て、樹空の森を中心に秩父宮記念公園、旧岸邸へ観光客の誘客に努めてまいりました。昨年当市への入り込み客数は1,400万人を超えて、県内では、1位・2位を争う状況となってきました。また既存の観光資源の掘り起こしや御殿場みくりやそば、わらじ祭りをはじめとする御殿場ブランド、御殿場らしさ、御殿場ならではの育成・開発を進め、地域のにぎわいを創出してまいりました。  また、情報発信の強化として、コミュニティFM開局やスマートフォンやタブレットによる情報発信、また魅力発信事業が今盛んになってきております。  富士山の世界文化遺産登録と同時に制定されました総合景観条例は、市内外から高い評価を受けています。  危機管理においては、富士山火山噴火の避難マニュアルや避難訓練が確立されてきています。  市民の雇用の確保は、市長が掲げる人口の増え続けるまちづくりで最重要課題です。特に企業誘致は大事であります。若林市政が始まって以来、順調に企業誘致が進んでまいりました。神場南工業団地、大通り団地が完売し、舟久保工業団地も順調に誘致に成功しております。しかしながら、平成25年には、市内で最大手の株式会社リコー御殿場事業所が撤退し、私は愕然となりました。しかしながら今回、株式会社リコー御殿場事業所が環境関連事業として戻っていただきました。富士岡地区を中心に、エコ・ガーデンシティを打ち立てることができ、これも市内外からもすごく期待と評価をされている状況であります。  ことし、1月の賀詞交歓会に私が出席した際、株式会社リコー御殿場事業所の所長さんに、今回戻っていただいたことに感謝の意思を伝えると、意外なことに否定されました。所長さんより「実は、撤退の際に若林市長が本社に来られて、役員の皆さんに熱心に説得されたことに対するお礼で、今回御殿場に戻ることになった」とのことをお伺いしました。改めて若林市長の市民に対する熱い気持ちが伝わってまいりました。人口を増やすためにも市民の雇用確保は、非常に大事であります。  そして、職員の意識改革として、御殿場型NPMにより、今では市外の方が御殿場市役所を訪れると、職員の皆さんの対応が良く、驚かれるそうです。  広域行政組合のごみ処理施設は、長年問題のRDFから焼却炉焼却灰外部処理方式になり、大幅な単価安とリスクが軽減されました。  これらが主な事業と思われますが、これまでの首長としての評価をどのように思うのかお伺いいたします。  若林市長は、当選と同時に市民の安心・安全を図るために公共施設の耐震事業を優先的に実施されてきました。御殿場市のこれからの市政運営を考える中には、3年後にはラグビーワールドカップ、4年後には東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。特に観光やインフラ整備が重要になってきますが、今後の当市の方向性をどのように考えていられるのかお伺いいたします。  最後に、来年1月に御殿場市長選挙が行われますが、今回の参議院選挙から選挙権が18歳まで引き下げられ、市民にとりましては、今までにない関心のある首長選挙となります。3期目に向けて若林市長の決意についてお伺いいたします。  以上であります。再質問はございませんので、明確な答弁をよろしくお願いします。 ○議長(髙橋利典君)  市長。 ○市長(若林洋平君)  それでは、ただいまの稲葉議員の御質問に対しまして、真摯にお答えをしたいと思います。  稲葉議員からこれまでの事業の説明がありまして、私のほうからも説明をすることになり、若干重なる点があるかと思いますが、御了承いただきたいと思います。  それでは、3点の質問をいただきましたので、順次、お答えをさせていただきます。  私は、平成21年2月に、御殿場をよりよくしたいといういちずな気持ちで立候補させていただき、多くの市民の皆様の御支持をいただいて市長に就任をさせていただきました。この間、市議会議員各位の皆様をはじめ、多くの市民の皆様、関係団体各位の深い御理解と御協力、そして、御支援を賜りながら、今日まで進めさせていただいたところでございます。  私は、これまで市民の皆様の幸せを最優先に、市民の皆様一人一人が市政に関心を持ち、どんな小さな意見でも、可能な限り対応する市政を目指し、行政のリーダーとしてのかじ取りに努めてまいったと、そのように認識をしているところでございます。  これまでを振り返りますと、本市を取り巻く社会環境、経済環境というものは、非常に厳しいものがございました。リーマンショック後の景気低迷に加え、東日本大震災の影響は、日本経済に大きな打撃を与えるとともに、当市にとっても景気悪化による税収減や国の予算配分の縮減など、過去に例を見ない厳しいものがございました。  さらに、少子・高齢化社会の到来による社会保障問題や、首都圏一極集中による地方の人口減少問題、気候変動によります大規模自然災害への対応など、さまざまな場面において、迅速かつ的確な判断が求められました。また、最近では、環太平洋戦略的経済連携協定、いわゆるTPPの大筋合意や、安全保障関連法の成立など、自治体を巻き込む国家的な政策課題がめじろ押しの状況でございます。  しかしながら、当市においては、明るいニュースもたくさんございます。富士山の世界文化遺産登録、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催決定、また、その前の年のラグビーワールドカップの開催決定、新東名高速道路の供用開始、それに伴います国道138号線御殿場バイパス及び駒門スマートインターの事業化などでございます。本市は、依然として大きな追い風が吹いていると感じます。  また、地方分権の流れが加速し、自治体間の競争もますます激化しております。御殿場ならではの魅力を発見し、それを積極的に情報発信し、移住定住人口を増やすこと、民間の経営手法を取り入れて、効率的で質の高い行政サービスを提供していくことが、今まさに求められていると思います。  それでは、まず、1点目のこれまでの私の市政におけます施策等の評価についてお答えをしたいと思います。  先ほど申し上げました厳しい財政状況の中で、市民の皆様の声に耳を傾け、今、市民の皆様にとって本当に必要なものは何なのか、その優先順位をしっかりと見きわめた上で、施策、事業を選択してまいりました。それを実践していくために、私はそれまでの行政を運営するという姿勢から経営をするという姿勢への変革が必要と考え、真っ先に御殿場型の新公共経営、いわゆる御殿場型NPMの構築に取り組んだところでございます。  この御殿場型NPMの構築に向けた取り組みを通じ、市の職員一人一人に、市民の皆様を第一に考えるという意識や目的意識を持って仕事に取り組むという意識が、今まで以上に高くなってきたことを実感しているところでありまして、それは市民意識調査におきましても、職員の評価に関する項目が全てプラスになるなど、この取り組みの成果が如実にあらわれているところであります。  この御殿場型NPMの構築により、市民の皆様からの御提言と市政への反映を通じて、市職員の窓口での対応はもちろんのこと、フロアマネジャー制度や各種証明のコンビニ交付など、今までよりも満足していただけるようなサービスの提供につながっていると考えております。  私が特に力を入れて取り組んでまいりました一つで、子育て支援がございますが、「真の子育て支援日本一のまち」これをスローガンとして、子ども医療費助成対象を高校3年生相当の年齢まで引き上げ、実質的に無料化にするとともに、妊婦健診の無料回数を14回に増やす、または14回以上必要があれば無料とし、さらに、不妊治療医療費助成事業を拡大するなど、将来に期待が持てる施策を実施できたものと思っております。  また、今年度からは、御殿場市を含みます駿東地区の3市3町で連携をし、子どもが3人以上いる世帯の保育料につきましては、年収制限と子どもの年齢制限を完全に撤廃をし、第2子を半額、第3子以降を無料とさせていただくことにより、出生率の向上と移住定住の促進を図っているところでございます。今後、これを大都市圏を中心に強力なPRに努めてまいります。  さらに、金銭的な支援だけではなく、まさに真の子育てを考え、いじめ防止基本方針の策定や子ども条例の制定など、家庭・学校・地域の適切な役割分担のもと、子育て環境を充実させる仕組みづくりにも取り組んでおります。  また、地元の協力を得て、各学校に特別支援学級を増やしたほか、全国でもまれな事例としまして、臨床心理士2名を正規職員として採用し、全体的な支援をしているところでございます。  次に、子育て支援と同様に力を入れて取り組んでまいりました施策の一つとして、経済の活性化と観光振興がございます。リーマンショック後の不安感を払拭し、地域の経済活性化を目指して行いました御殿場市独自の住宅リフォーム及び新築事業等に対する大規模な支援、いわゆる御殿場型緊急経済対策は、約94億円の経済波及効果があったと想定されており、市内経済全体の底上げが広くできたと実感をしているところでございます。  これに引き続き、昨年度から、市内の商店や飲食店、事業所等におけるトイレを中心とする内装等の改修に対する環境美化・経済対策助成、事業をさらに大規模な支援として実施をしているところでございます。  次に、企業誘致につきましては、私が市長就任以降から昨年度末現在で、25件の誘致に成功しており、700人以上の新たな雇用を創出することができました。これにより、ハローワーク御殿場出張所管内の有効求人倍率につきましては、平成21年度の平均0.44倍から、直近の数字では1.8倍を超えるまで急激に回復をしており、市民の皆様に多種多様な業種、業態の職業を安定的に提供することができております。  また、新たな工業用地であります板妻南工業団地は、地権者の皆様の御協力のもと、全国初のセミオーダー方式の用地提供方法、いわゆる御殿場型セミオーダー方式により企業誘致を進め、ほとんどの区画で進出企業が決定し、こちらも誘致が順調に進んでいるところでございます。  そして、稲葉議員のお話にもありましたとおり、駒門工業団地に開設されました株式会社リコー様の環境事業開発センターを中核的な施設としまして、経済振興と環境保全の両方を実現します、全国でも先進的なエコ・ガーデンシティ化への取り組みを開始をしました。地域の森林資源の活用や、新たな低炭素エネルギーの創出を、産学官地域連携で進めてまいります。  特に市役所におきましては、ペットボトルのキャップの油化を進めるため、「御殿場油田」と称するボックスに、市民の皆様の協力を得ながらキャップを集め、秋に完成しますプラスチック油化装置を使い、油化事業に着手をいたします。また、地方創生の一環としまして、卓上型油化装置の導入を進め、市民の皆様や子どもたちの環境教育に生かしてまいります。6月現在、キャップの量は約200キログラム、約10万個に達し、秋までに1万個という当初の想定をはるかに超える状況でございまして、市民の皆様の関心は非常に高いと、改めて認識をしているところでございます。  観光面では、富士箱根伊豆地域におけます観光交流の拠点となるまちを目指して、観光ハブ都市宣言をし、国道138号御殿場バイパスや、新東名高速道路、駒門スマートインターの整備促進、団地間連絡道路及び市内道路網の整備などのハード事業を進めております。  一方、ソフト面におきましては、ごてんばこしひかりやみくりやそばをはじめとします御殿場ブランド商品の育成、開発なども進めております。また、従来の太鼓まつりや夏まつりだけではなく、各種団体との連携のもと、13年ぶりに御殿場わらじ祭りを復活させ、また、民間企業と連携をし、アコチルや御殿場アートクラフトフェアなどの大型イベントが開催できるようになりました。観光交流客数は、今や1,400万人以上にのぼり、中でも宿泊客数は、私が就任した当初の57万人が95万人となり、ほぼ倍に増加をしております。  観光面とも密接に関係がございますが、世界遺産富士山のまちとして最も重要な景観行政につきましても、全国に先駆けまして、総合景観条例を制定し、富士山眺望遺産の認定や、東山二の岡地区の歴史景観資源の保全と、新たな観光資源の創出など、世界遺産のまちにふさわしい景観づくりを地域とともに進めておるところでございます。  私が何よりありがたく、そして頼もしく感じていることは、これらの施策が商工会、観光協会をはじめ、大変多くの民間企業や団体の皆様、ボランティアの皆様との連携の結果、達成されたものであるということでございます。  次に、ごみ処理経費に莫大な経費がかかっていましたRDFセンターにかわるものとして、地元の皆様に多大な御理解と御協力をいただき整備を進めてまいりました新ごみ処理施設につきましては、昨年度に富士山エコパーク焼却センターとして操業を開始し、施設を供用します小山町との長年の懸案でありましたごみの分別と指定ごみ袋制度を統一いたしました。このことによりまして、市の環境行政が大きく前進をし、非常に多くの見学者が訪れ、特に子どもたちの環境教育の場として大きな役割を担っているところでございます。  また、危機管理の面では、災害時に的確な情報発信と受信ができる情報体制の確立を進めるとともに、各区の自主防災組織や消防団の充実、防災リーダーやジュニア防災士の育成に努めたほか、静岡、山梨、神奈川の3県及び国との合同による富士山火山防災訓練を、当市印野地区で初めて実施をしました。また、子どもたちの安全を最優先に考え、幼稚園、保育園及び小中学校の耐震化整備事業が、地元の協力をいただきながら100%完了したことは、全国でもまれな例であり、喜ばしいことでございます。  さらに、魅力発信の面では、都市間競争が論じられる中、本市の持つ多彩な魅力や充実した施策を効果的に情報発信していく必要があるとの認識から、それまで課内室であった情報発信室を、昨年度、魅力発信課として新たに設置をいたしました。そして、従来のテレビや新聞だけではなく、地域密着型FM放送、富士山GOGOエフエムやスマートフォン等に対応した本市オリジナルのアプリ、御殿場おもてなしナビ等、多様なメディアを利用、活用して、本市の魅力を内外にPRをし、商工業の活性化、観光振興、災害対応等にも役立てることができました。  また、ゆるキャラとして登場しました「ごてんばこめこ」は、全国ゆるキャラグランプリで38位となるなど、御殿場みくりやそばのマスコットキャラクター「ミクリン」とともに、御殿場の情報発信を着実に進めております。  ただいま申し上げてきました施策以外にも、私の就任以来取り組んでまいりました施策は数多くあると認識しておりますが、どの施策におきましても、私は常に市民の皆様の立場に立ち、市民の皆様にとって何が一番よいのか、全ては公の利益、全ては市民の皆様の利益を考え、市政のかじ取りを行ってまいりました。このような姿勢で市政運営に当たり、また、市民の皆様にも深い御理解と御協力をいただきながら、さまざまな施策に取り組んだことで、どの施策につきましても、成果が得られたものと心より感謝をしておるところでございます。  昨年度は民間の調査によれば、住みやすさランキング県内1位にもなりました。また、他市町の議会から行政視察が増えていることも伺っておりますが、これも本市が全国的に注目されている証明であると考えます。そして、何よりも昨年度において、本市の人口が増加したことは、現在、各分野において進めているさまざまな施策が、よい方向に進んでいるあかしとなっていると考えております。  次に、2点目の当市の方向性をどのように考えるかという御質問についてお答えをいたします。  最初に申し上げましたとおり、自治体を取り巻く環境は、社会環境、経済環境とも非常に厳しいものがございます。このような中、本年4月に本市の新たな指針として、第4次御殿場市総合計画を策定し、その基本構想の中で「緑きらきら、人いきいき、交流都市 御殿場」という将来都市像を掲げました。私が就任以来取り組んでいる御殿場型NPMの理念のもと、今まで以上に誰もが生きがいと誇りを持って暮らすことができるまちづくりを進め、本市の魅力に引かれ、人々が集うまちの実現に向けて、各種の政策及び施策を進めるとともに、今後も人口が増え続けるまちを目指してまいります。  そのような中、今特に考えております重要施策について申し上げます。  まず1点目は、何と言いましても、さらなる経済の活性化でございます。経済の活性化を図るため、環境美化・経済対策助成事業を引き続き実施してまいります。また、市街化調整区域におけます開発許可の特例による宅地創出を印野地区で着手するほか、景観を保全しつつ、観光関連施設の誘致を進めてまいります。さらに、エコ・ガーデンシティ化に向け、産学官及び地域との連携により、環境事業を進めるとともに、各種企業の本市への旺盛な進出意欲に応えるため、工業団地の整備と企業誘致を着実に進めて、市民の皆様が安心して生活ができるよう、引き続き雇用を創出していくことが重要な施策であると考えております。  観光振興におきましては、おもてなしの気持ちを第一に、御殿場ならではの観光資源や物産を生かした施策を官民連携で推進してまいります。また、急増します外国人観光客にも対応していくため、大規模観光施設のさらなる充実や、観光関連施設の誘致を進めてまいります。  さらに、東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿やホストタウンとしての受け入れ、全国規模のスポーツ大会や全国椿サミットなどの各種コンベンションの誘致にも積極的に取り組んでまいります。また、世界遺産富士山の玄関口として、御殿場駅周辺の整備を進めるとともに、富士山が望める駅前を復活させ、快適で利便性の高い空間づくりに向け、民間活力の導入を図ります。  このようにさまざまな角度から観光振興策を推進することで、本市は長期的には年間宿泊客数300万人を実現するポテンシャルを有していると考えております。  2点目は、地域医療体制及び子育て支援の充実でございます。  こちらにつきましては、真の子育て支援日本一のまちとして、子ども医療費、妊産婦医療費、不妊治療費への助成や、幼稚園授業料、保育料への補助を継続をするとともに、第2子、第3子への軽減策を充実をしてまいります。加えて先進的に取り組んでいるいじめ対策や発達相談センター設置による子どもの発達支援、子ども条例に基づく行動計画の策定など、子育て全般に係る施策をさらに充実をさせ、まちの将来を担う人材の育成に取り組んでまいります。  また、何と言いましても、市民の皆様が健康で安全・安心な生活を築くため、医療・福祉機関との連携した地域医療体制を確立するほか、デマンド型交通など、交通弱者の支援にも取り組んでまいります。  3点目は、危機管理体制の強化でございます。  防災、減災につきましては、これでよしという正解はございません。東日本大震災だけではなく、御嶽山の噴火、そして4月に起きた熊本地震等、私たちの想像をはるかに超える災害が毎年のように起きている状況でございます。また、先ほども申し上げましたとおり、異常気象に起因します風水害への対策や、土砂災害防止対策などにも引き続き取り組む必要がございます。  また、災害に強いまちを築いていくことが重要な鍵であることから、富士山火山防災対策では、広域的な体制づくりを進めるとともに、災害時に自助・共助・公助が機能しますよう、59ある自主防災組織や消防団の活動を支援し、防災資機材の整備や防災リーダーの育成に加え、ジュニア防災士養成講座や大変御好評をいただいております防災出前講座等による防災力の底上げをさらに図ってまいります。  以上、3つの柱を確立し、これまで以上に本市の魅力を強力にPRしていくことが、4つ目の大きな柱であると考えております。  ただいま申し上げました4つの重要施策のほかにも、市が取り組んでいくべき施策はまだまだ多くございます。これらの施策を着実に推進していくことが、御殿場市の大きな魅力につながり、さらに、住みやすいまちにもつながることであると認識をしております。  以上がこれまでの施策等に対する私なりの評価と、今後の御殿場市の方向性でございます。こうしたハード、ソフト両面からの取り組みにより、地域経済の活性化による雇用の創出と確保、及び定住人口、観光交流客数のさらなる増加につなげ、人口が増え続けるまち、富士箱根伊豆地域の観光ハブ都市としての地位を確かなものとし、市民の皆様が生き生きと生活をし、笑顔と活力があふれるまちづくりにつなげてまいります。  最後に、本市は日本の象徴であり、世界の宝でもあります富士山を擁し、豊かな自然と文化に恵まれ、さまざまな産業がバランスよく立地する、全国でも数少ない都市でございます。このブランド力をさらに磨き上げ、真の子育て日本一を目指し、多くの可能性を広げ続ける御殿場を目指していきたいと考えます。そして、何よりも子どもたちが将来に向かって夢と希望を持ち、富士山のように大きな心を持った市民へと育っていくようなまちづくりを目指してまいります。  御殿場を思い、御殿場を輝かせたいと、そう思った7年前のいちずな気持ちは、現在でも少しも変わってはございません。皆様から寄せられました信頼と期待にお応えをするため、決意を新たに次期市長選に出馬をさせていただき、全ては公の利益のため、全ては市民の皆様の利益のために、全身全霊をささげてまいります。  以上、答弁とさせていただきます。  (「了解して終わります。」と稲葉元也君) ○議長(髙橋利典君)  以上で、21番 稲葉元也議員の質問は終了いたしました。 ○議長(髙橋利典君)  この際、10分間休憩いたします。                             午前11時24分 ○議長(髙橋利典君)  休憩前に引き続き会議を開きます。                             午前11時35分 ○議長(髙橋利典君)  11番 田代耕一議員の質問を許します。
     11番 田代耕一議員。 ○11番(田代耕一君)  今回私は、幼児の教育・保育について一般質問をさせていただきます。  我が国の総人口は、2010年の1億2,806万人から長期の人口減少過程に入り、現在1億2,730万人ですが、50年後には8,674万人になることが見込まれている中、少子化問題は社会経済の根幹を揺るがしかねない、待ったなしの課題となっています。  言うまでもなく、子どもは日本の未来そのものであり、次世代を担う子どもたちが人間として心豊かにたくましく生きる力を身につけ、生涯にわたる人間形成の基礎を培えられるように、安心して産む、育てることができる環境を整備することは、我々の大人の責務でないかと考えます。  国では、平成24年8月に、「子ども・子育て支援法」「認定こども園法の一部改正」「子ども・子育て支援法及び認定こども園法の一部改正の施行に伴う関係法律整備等に関する法律」いわゆる子ども・子育て関連3法を立ち上げ、保育園と幼稚園を一体化させた施設「認定こども園」の拡充についても議論されることになりますが、ゼロ、1歳児から預かる園が増えないと、待機児童問題は解消されません。  幼稚園は、文部科学省が直轄する教育施設であって、いわゆる学校と同じ幼児の教育を目的とした施設、それに対して保育園は、厚生労働省の管轄する福祉施設のため、現在内閣府において厚生労働省、文部科学省の垣根を乗り越え取り組んでいます。  また、当市においても、平成26年度に組織機構改革を実施する中で、幼稚園事務を市長事務部局に移管し、子ども育成課を設置し、幼稚園と保育園の事務を一元化し子ども・子育て支援に取り組んできたと認識しています。  当市の現状としては、女性の社会進出に伴う働く母親の増加、少子化の進行で、幼稚園では、園児数が減少し、一方保育園では入所希望が増加していると聞いています。降園時間が14時ごろと早い幼稚園は、フルタイムで働く共働きの家庭にとっては利用しづらく、また3歳未満の子どもを通わせることもできません。少子化の影響で、子どもを預かる施設が供給過剰ぎみにならざるを得ないという傾向がありつつ、同時に共働き世帯の増加の進行によって、特に大都市において、保育園の定員よりも入所希望者が上回る状況にあります。  このような状況の中、保護者の要望に応えながら、少子化の現状を改善しながらの子育て支援や待機児童対策は、障害をもったお子さんの増加などと複雑に絡みあうことで大変難しい問題であると想像できます。  将来を考えずに今だけを見る政策、いわゆる対処療法なら誰にもできます。全ての人間が赤ん坊に始まり年を重ねていく、輪廻転生の考えに基づけば、年老いた方にとっても幼児のことは他人事ではありません。10年先、20年先を展望した中で喫緊の課題にも対応しながら、市全体を俯瞰した上で、効率的で過剰な施設整備、運営方法をとらないようにすることが、私は重要であると考えます。  先ごろ、行政当局が各種政策を進めている最中でもあるにかかわらず、「保育園落ちた日本死ね」という衝撃的なタイトルの匿名ブログがネット上に公開され、マスコミをにぎわしたことは記憶に新しいところです。保育園に落ちてしまった親の気持ちとして、オリンピックのエンブレムに予算を出したりするくらいなら、保育園をつくってほしいという気持ちに多くの人が賛同し、国会に取り上げられ、テレビで取り上げられました。解決策としては、保育所の整備と保育士の確保等が挙げられ、子育て支援についての関心がさらに高まっています。  そのような状況下において、市は、平成27年3月に策定した「御殿場市子ども・子育て支援事業計画」のもと、これからの幼児教育・保育施設の効率的な運営や定員等の目指すべき姿を明らかにすることを目的に、「御殿場市幼児の教育・保育施設整備基本構想」を策定したことは大いに評価できます。  そこで、質問させていただきます。  この基本構想において御殿場市の6つの地区のうち、高根地区の2つの保育所を認定こども園化とした背景について伺います。 ○議長(髙橋利典君)  健康福祉部長。 ○健康福祉部長(村松亮子君)  それでは、ただいまの質問についてお答えいたします。  御殿場市幼児の教育・保育施設整備基本構想は、平成26年度に策定いたしました御殿場市子ども・子育て支援事業計画により示されました教育と保育の需給予測をもとにしまして、地域の特性や状況等を考慮し、現在の教育・保育提供区域であります6地区それぞれにおける公立施設整備の基本的な方向性を示したものです。  質問にございます高根地区におきましては、現在公立の保育所が2施設と、地域型保育事業所が1施設ありますが、幼稚園につきましては施設がないのが現状です。そのような中で、幼稚園への入園希望者のニーズに対応するため、地区の状況が類似する印野地区の状況を踏まえまして、既存保育所の認定こども園化を検討するとしたものです。  なお、今回の基本構想の整備方針につきましては、あくまでも現時点での方向性を示したものですので、今後、各施設の具体的な整備計画を検討していく中で、地元の皆様をはじめ、関係機関と十分協議をした上で進めてまいりたいと考えております。  以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  11番 田代耕一議員。 ○11番(田代耕一君)  当局の答弁では、市が策定した計画に基づき教育と保育の需要をもとに、地域の特性や状況を考慮して、公立保育所2施設を認定こども園化することとしたものでありますが、平成28年3月の御殿場市幼児の教育・保育施設整備基本構想では、平成27年3月31日現在で、認定こども園化した印野地区の人口は2,095人で、ゼロ歳から5歳までが114人で、高根地区は人口4,866人、ゼロ歳から5歳までは239人と2倍の人口規模であることから、現在の高根第一保育園と高根第二保育園それぞれを認定こども園化とすることは理解できました。  また、幼稚園の入園希望のニーズに応えるために、地区の状況が類似する印野地区の状況を踏まえて、認定こども園化するということですが、印野地区の認定こども園化したことについて、利用者の評価はどうなのか伺います。 ○議長(髙橋利典君)  健康福祉部長。 ○健康福祉部長(村松亮子君)  それでは、お答えいたします。  現在、印野こども園を利用している保護者からは、地元で幼稚園として預かってもらえる施設ができたことで、利便性がよくなったことや、地元の子どもは卒園後も一緒の小学校に入学するので、子ども同士、親同士のつながりができたこと、また、保護者の勤務体系の変化や、出産後、一定期間経過したことなどの理由により、保育が必要な事由に該当しなくなっても、短時間保育児として、引き続き同じ施設で預かってもらえるため、ありがたいなどの声をいただいております。  一方で、短時間保育児には延長保育がないため、参観日等、きょうだいの行事があるときは預かってもらいたいという意見も聞いております。  利用者の個々の状況によっても違うとは思いますけれども、メリットを実感している保護者が多く、大変よい評価をいただいております。  以上でございます。 ○議長(髙橋利典君)  11番 田代耕一議員。 ○11番(田代耕一君)  現在、高根地区には幼稚園がないため、他地区の施設に預けている園児はどれぐらいいるのか伺います。 ○議長(髙橋利典君)  健康福祉部長。 ○健康福祉部長(村松亮子君)  それでは、お答えいたします。  現在、高根地区において他地区の幼稚園に預けている園児を調べましたところ、おおむね地区の東側に居住している方が御殿場幼稚園に、西側に居住している方が玉穂幼稚園に預けている傾向がありまして、全体で約20名ほどになります。また、今回策定しました基本構想におきましては、子ども・子育て支援事業計画の需要見込みから、認定こども園化を検討した場合の1号認定の定員を60名としており、実際の利用人数に加えて潜在的な需要もあると見込まれております。  今後、高根地区において幼稚園施設として受け入れが可能となった場合は、印野こども園同様に、利用者が地区内の施設に預けるメリットを感じていただけるのではないかと考えます。  以上でございます。 ○議長(髙橋利典君)  11番 田代耕一議員。 ○11番(田代耕一君)  短時間保育児には延長保育がないために、緊急の用事で延長保育を依頼された場合は、どう対応しているのか伺います。 ○議長(髙橋利典君)  健康福祉部長。 ○健康福祉部長(村松亮子君)  それでは、お答えいたします。  短時間保育児の延長保育ができないことにつきましては、印野こども園を建設するに当たり、運営検討会の中で、園児の生活時間等を考慮して決定したものでありまして、入園説明会等においても、その点を説明し、御理解をいただいているところです。  しかしながら、緊急時の場合においては、当然のことながら、相談に応じ、柔軟に対応しています。  以上でございます。 ○議長(髙橋利典君)  11番 田代耕一議員。 ○11番(田代耕一君)  答弁ありがとうございました。  その次に、短期の保育のことについて、大きな質問事項の2になります。  このブログを受けて、保育士の処遇改善などについて国が対応策を打ち出していますが、当市としてはどのように考えているか伺います。 ○議長(髙橋利典君)  健康福祉部長。 ○健康福祉部長(村松亮子君)  それでは、お答えいたします。  子ども・子育て支援新制度では、幼稚園や保育所等において、教育・保育を受けた場合の費用として、施設の規模、職員の配置状況等に応じ、子ども1人当たりに必要な経費を計上した公定価格というものが設定されました。この公定価格には、保育士等の処遇改善等による人材確保と負担軽減を目的とした経費も含まれており、各施設で働く職員の勤続年数等に応じた設定となっております。その目的に即して、この処遇改善分につきましては、各施設に勤務する職員の賃金に充てることが原則となっております。  当市におきましては、これまでも厳しい現場の状況を改善するため、賃金改定等を行ってきた結果、現在は幼稚園・保育所の各施設の利用人数に対する職員の数は充足しており、教育・保育に対する質の確保がなされている状況です。  今後におきましても、各施設の利用人数の動向を踏まえた計画的な人材確保を図るとともに、国の動向を見ながら、保育士等の処遇が改善されるよう、引き続き対策を検討いたします。  以上でございます。 ○議長(髙橋利典君)  11番 田代耕一議員。 ○11番(田代耕一君)  答弁ありがとうございました。了解いたしました。  それでは、大きな質問事項3としまして、今後、幼児の教育・保育には民間の有効活用が必要と考えますが、いかがですか、伺います。 ○議長(髙橋利典君)  健康福祉部長。 ○健康福祉部長(村松亮子君)  それでは、お答えいたします。  御殿場市幼児の教育・保育施設整備基本構想では、乳幼児期の教育・保育をめぐる状況の変化等を十分に見きわめた上で、各施設の状況や地域の実情に応じた公立教育・保育施設が、公立としての役割を果たすための体制を整備するとともに、民間事業者の意向にも柔軟に対応できるように、民間活力の有効活用を検討していく必要があるとしております。  その中で、特に当面の不足が課題となっておりますゼロ歳児から2歳児の施設を確保するために、地域型保育事業をはじめとして、民間事業者が新たに参入することに対して、市としましても各地区の地域バランスや施設の配置状況等を考慮しながら、認可手続や運営費に対する給付等について、積極的に支援をしていくことにより、公立施設の果たす役割と、民間事業者の経営的なノウハウ等を活用しながら、市全体として多様化する教育・保育ニーズにきめ細やかに対応してまいります。  以上、答弁とさせていただきます。  (「了解して終わります。」と田代耕一君) ○議長(髙橋利典君)  以上で、11番 田代耕一議員の質問は終了いたしました。 ○議長(髙橋利典君)  この際、午後1時まで休憩いたします。                             午前11時53分 ○議長(髙橋利典君)  休憩前に引き続き会議を開きます。                             午後 1時00分 ○議長(髙橋利典君)  13番 小林恵美子議員の質問を許します  13番 小林恵美子議員。 ○13番(小林恵美子君)  それでは、通告に従い、今回私の初めての一般質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。  私は、大きく2点について質問いたします。1点目は、発達相談センターの充実強化について、2点目は、読書習慣の定着について伺います。  まず、1点目の発達相談センターの充実強化についてです。
     発達障害は、見た目にはわかりにくいのですが、他人とのコミュニケーションが苦手という特性があります。周囲の理解が不十分なために日常生活で困ることが多く、社会的障壁を取り除く必要があるということで、平成17年に発達障害支援法が施行され、発達障害の早期発見、早期支援が自治体の責務となりました。  そして、この法律はことし、障害者をめぐる国内外の動向、法施行の状況等に鑑み、発達障害者の支援の一層の充実を図るため、10年ぶりに改正され、関係機関が連携し、切れ目ない対応を目指すとされています。平成24年の文部科学省調査では、全国の通常小中学生の6.5%が発達障害の可能性があると推計され、幼少期に症状があらわれるため、早期発見や支援が重要とされています。  御殿場市においても、発達支援を必要とする子どもたちが大幅に増えているとお聞きしております。これまで私ども、公明党も発達支援の重要性については訴えてきました。  当市においては、平成23年に、正規職員として臨床心理士2名が採用され、発達に関する相談を含む市民のこころの相談に対応しています。さらに本年3月、御本人や御家族の不安を少しでも和らげるため、生まれた子が生まれた時から成人に至るまで切れ目のないサービス、支援を行う御殿場市発達支援システムが構築され、4月21日には市民交流センター「ふじざくら」に発達相談センターが開設し、テレビや新聞でも報じられました。このことは、日ごろ子育てに不安を感じ、支援を必要としている市民にも周知されたのではないかと思われます。  また、県東部議員連盟が4月23日に三島市で開催した「東部地区へ医療養育施設の設置に関する報告及び研修会」では、市町に望まれる療育システムの構築について講演があり、市町の取り組み例として御殿場市が取り上げられました。  これらの発達支援に関する御殿場市の取り組みは大変評価できるものと思います。  そこで、今後の当市の発達支援のさらなる充実のためには、発達相談センターの充実強化が必要であると考え、以下の点についてお伺いします。  1点目として、ことしの4月にオープンした、発達相談センター開所の背景と目的について、2点目として、切れ目のない発達支援体制が構築された中で、ライフステージごとの支援における発達相談センターのかかわりについて、3点目として、発達相談が増えてきている中で、さらに充実を図っていく必要があると思います。今後、発達相談センターをどのように充実していくのか、以上、3点についてお伺いします。  次に、大きな2点目の読書習慣の定着についてお伺いします。  私は、読書は子どもの成長に欠かせないものであると同時に、大人にとっても生活を豊かにする大切なものであると思っております。  文化庁の「国語に関する世論調査」は、平成24年に全国の16歳以上の男女3,000人を対象に、電子辞書を含む読書量についてアンケートを実施したものですが、これを分析した新聞記事によりますと、漫画や雑誌を除く1か月の読書量は、「1~2冊」と回答した人が34.5%、「3~4冊」は10.9%、「5~6冊」は3.4%、「7冊以上」が3.6%だったのに対し、「読まない」との回答が最も多く、47.5%でした。平成21年の前回調査に比べ、1冊も読まない割合は1.4ポイント増加、平成14年実施の前々回調査からは10ポイント近く増加しており、読書離れが顕著にあらわれています。特に高齢者に「読まない」割合が高く、70歳以上で59.6%、60歳代で47.8%に上っています。  一方20歳代は40.5%、16歳から19歳は42.7%でした。文化庁によれば、「高齢者の場合、視力の悪化など健康上の理由が大きいと見られる」と分析していますが、平成14年の調査に比べ、16歳以上の全ての年代で「読まない」割合が大幅に増えていることは事実です。  また、文化庁の調査とは別に、全国学校図書館協議会が平成24年度に実施した学校読書調査によると、1か月に1冊も本を読まない子どもの割合は、小学生で4.5%、中学生で16.4%、高校生で53.2%と、年齢が高くなるにつれ、読書離れが顕著になっており、大変憂慮しています。こうした状況の中で、読書は子どもにとっても、大人にとっても人間形成をする中で大変重要だと思います。  そこで、1点目の質問として、当市における世代ごとの読書量の状況についてお伺いします。  次に、2点目として、読書習慣の定着に向けた当市の事業について、具体的にどのように取り組んでいるか、また、近年、公立図書館で導入が進む読書通帳の導入のお考えについて、お伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  健康福祉部長。 ○健康福祉部長(村松亮子君)  では、私からは大きな1点目、発達相談センターの充実強化について、3点、御質問をいただきましたので、順次、お答えをさせていただきます。  最初に、1点目の発達相談センター開所の背景と目的についてお答えいたします。  平成17年に発達障害者支援法が施行され、発達障害の早期発見、早期支援、保育・教育・就労の支援、地域における生活に関する支援、権利擁護、家族への支援などが自治体の責務となりました。当市においても、発達が気になる子どもに対して、これまで積極的に早期発見、早期対応について医師会、医療機関、養育施設及び県などの外部機関と協働して支援に取り組んでまいりました。  近年の支援ニーズの多様化や社会状況の変化に合わせて、より発展した発達支援体制構築の必要性が生じたことから、市の発達支援の基本的考え方である理念や支援の方向性を明確にするため、「気づき支える」、「かかわり育む」、「理解を広げる」、「安心がつながる」の4つの柱のもと、基本理念を「つながりの中で誰もが自分を大切にし、いきいきと暮らすための支援を目指して」と掲げ、昨年6月に御殿場市発達支援システム基本指針を策定いたしました。  この基本指針を具体化するため、健康福祉部、教育部、市民部のうち、発達支援に関係する課の課長を委員とし、健康福祉部長を委員長、教育部長を副委員長とする庁内検討委員会を組織し、検討を重ねるとともに、市医師会、市民間保育園連盟、障害者自立支援協議会、県発達障害者支援センター、県立御殿場特別支援学校、独立行政法人国立病院機構静岡てんかん・神経医療センター、社会福祉法人富岳会から推薦をいただいた方々による懇話会を開催して、専門的意見をいただきました。  さらに、「みんなの声を活かす意見公募」により、市民の皆様の意見も反映させて、平成28年3月に発達支援システムを構築いたしました。この発達支援システムは、現時点における発達支援に関する庁内各課の取り組みや体制について示すとともに、中核となる部署の設置や当システムの充実に向けて等を冊子に取りまとめたもので、構築の過程でこれまで子育てこころ相談事業を実施している子ども育成課子ども家庭センターに発達相談センターを置く旨の提案がされ、設置することを決定いたしました。  この発達相談センターは、発達支援に関する相談の中核として、日ごろ子育ての上でちょっと気になる様子などがある子どもの保護者等が気軽に相談でき、また、ライフステージごとに、御本人や御家族の不安を少しでも和らげ、継続的な支援を行うため、本年4月21日に開所いたしました。  次に、2点目のライフステージごとの支援における発達相談センターのかかわりについてお答えいたします。  ライフステージごとの支援や相談窓口、どの機関と連携しているのか等については、先に触れました発達支援システムに示しておりまして、フローチャートにしてわかりやすくあらわしております。具体的には、ライフステージを乳幼児期、学齢期、青年成人期を3つのステージに大きく分け、さらに乳幼児期を未就園児と園児、学齢期を小学生と中学生、青年成人期を高校生と社会人に分け、合計で6つのステージごとに相談・連携先を例示しております。  議員御質問の発達相談センターのかかわりについては、発達支援の中心となる臨床心理士及び保健師が、どのライフステージにおいてもかかわり、保護者や本人の相談をはじめ、市内の幼稚園、保育園、こども園、小中学校への巡回訪問、発達が気になる子どもの育ちを促すための教室「そだちの教室」の開催、検査や行動観察による特徴の把握、関連機関の情報の提供等を行っています。  次に、3点目、今後の発達相談センターをどのように充実していくかについてお答えいたします。  発達相談センターを充実強化していくためには、発達支援システムの充実と人的体制も含めた体制の強化の2つが必要であると考えます。  1つ目の発達支援システムについては、当システムを検討する過程の中で、発達相談センターの体制の強化、市の機関と外部機関とのさらなる緊密な連携、個人情報に配慮した情報管理のシステムの導入、市民への広報及び発達支援に従事する者に対する知識の普及・啓発、発達支援システムの推進のための検討組織の設置による定期的会議の開催の大きく5つの事項が、充実のためには必要であるとの意見をいただきました。  2つ目の体制について、当システムを機能させるための中核となる発達相談センターは、子ども家庭センターの職員が兼務し、正規職員である所長、臨床心理士2名、保健師1名の4名に加え、臨時保育士1名、臨時幼稚園教諭1名の計6名でスタートいたしましたが、今後は人的体制も含め、その体制の強化について検討してまいります。  以上、大きな1点目の答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  教育部長。 ○教育部長(杉本哲哉君)  それでは、大きな質問の2番目、読書習慣の定着についてに関し、2点御質問をいただきましたので、順次お答えいたします。  まず、1点目の当市における世代ごとの読書量の状況についてですが、御殿場市立図書館における児童図書と一般図書の貸し出し状況からお答えいたします。  まず、児童図書ですが、本市の貸し出し数は、平成8年度には子ども1人当たり年間6.8冊でしたが、平成18年度は11.8冊、平成27年度は20.1冊と右肩上がりに伸びており、20年間で約3倍の貸し出し実績となっております。  次に、一般図書は20年前と比べ、昨年度の貸し出し数は1人当たり約1.3倍と大人の読書量も若干増えている状況でありますが、ここ10年はほぼ横ばいで推移しております。このように、図書館の貸し出し数で見ますと、特に児童図書は非常に伸びており、子どもの読書離れは、当市におきましては当てはまらない状況であります。これは全国的に見ても、他の自治体では余り見られない、御殿場市独自の傾向であります。  次に、2点目の読書週間の定着に向けた当市の取り組み及び読書通帳の導入についてお答えいたします。  先ほどお答えいたしましたとおり、図書館での貸し出し数、特に児童図書は20年前の3倍に伸びております。この理由は、長年にわたる児童図書の充実が大きく寄与していることもございますが、最大の要因は、熱心な図書館ボランティアの存在だと考えております。ボランティアの方々は、熱意と志を持ってブックスタート事業や小学校などでの読み聞かせ事業などを支えてくれています。20年活動している方も大勢いらっしゃいます。この3倍という結果は、ボランティアの方々が御殿場の地にまいた種がゆっくりと芽を出し、着実に実を結びつつあるあらわれであると考えております。  また、市立図書館には、本館、富士岡地区館のほかに、この4月に導入45年を迎えました移動図書館車ライオンズ号があります。市内40か所のステーションを2週間かけて一巡し、車がない高齢者の皆様や、幼稚園、保育園の園児にも大変喜ばれております。図書館本館の開館時間が朝9時から夜9時までと、県内で一番長いことと合わせまして、市民の利便性を高め、利用率の向上に貢献しているものと考えております。  以上が、現在実施している主な事業であります。  次に、読書通帳の導入に関しましては、他市町のシステムや方法などについて研究しているところであります。当然、費用に見合った効果の検討は必要となりますが、読書週間の定着に有効な手段の一つであると認識しております。  以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  13番 小林恵美子議員。 ○13番(小林恵美子君)  それでは、再質問をさせていただきます。  大きな1番目の質問の1点目、発達相談センター開所の背景と目的については了解いたしました。  2点目のライフステージごとのかかわりについては、臨床心理士と保健師がどのライフステージに関しましても継続してかかわっていくと伺い、期待したいと思います。  3点目について再質問いたします。  御答弁では、発達相談センターの充実強化のために、発達支援システムの充実と体制の強化、この2点が必要であると答弁がありました。現在の体制は、所長はじめ、臨床心理士2名、保健師、臨時保育士、臨時幼稚園教諭の計6名で、今後は、人的体制を含め、体制の強化について検討するとの御答弁をいただきましたが、私は今後、人的強化が一層重要であり、例えば言語面につきましては言語聴覚士、運動面につきましては理学療法士や作業療法士などのより専門的な指導者が必要ではないかと考えます。そして、そのような専門的な指導者、または専門的機関との緊密な連携が体制の強化につながっていくのではないかと思っております。  今後の充実を期待した上でお伺いします。発達相談センターの充実強化に向けて、発達支援システムの推進のための検討組織の設置については、今後、どのような組織により検討がなされるのかお伺いします。  次に、大きな2番目の質問の1点目、世代ごとの読書量の状況については、理解できました。そこで、2点目のうち「読書通帳の導入」について、再質問いたします。  御殿場市の図書館の特色として、子ども向け絵本や児童書、歴史文化の本に力を入れていると伺っております。御殿場市の子どもたちは、挨拶ができる、素直であり、感性が豊かであるという評価をよく耳にいたします。  御答弁では、児童書の貸し出し数ついては、20年前の図書ボランティア制度の導入以来、6か月健診時におけるブックスタート事業や小学校などでの読み聞かせなど、ボランティアの皆様の御尽力により、順調に読書量が増えている状況と伺いました。小さいころからの読み聞かせが親子のきずなを深め、このような活動により、今の御殿場市の子どもたちが育まれてきたことは、大変すばらしいことだと思い、安心いたしました。  しかし、高校生以上の大人世代につきましては、ここ10年は、ほぼ横ばいで、伸び悩んでいるとの御答弁でした。先の世論調査でも、1冊でも本を読んでいる人と1冊も読まない人との意識の違いが顕著にあらわれています。「自分の読書量を増やしたいと思うか」との質問に、1か月に1冊以上読んでいる人の77.1%が「そう思う」と回答していますが、1冊も読まない人では54.5%にとどまっています。逆に「増やしたいとは思わない」との回答は、読んでいる人は22.6%だったのに対し、読まない人は倍の44.7%になっています。このことは、全く本を読まない人にいかに1冊の本を読んでもらうことが大切であるかということだと思います。  当局におかれましても、以前より富士岡地区館の設置やライオンズ号の巡回など、読書量の確保に努めておられますが、できるだけ多くの人に本を読んでいただくための、新たな事業の導入も必要であると考えます。  先ほど、読書通帳は読書習慣の定着に有効な手段であると認識しているとの御答弁がありました。  そこで、さらに読書をしていただける人、特に高校生以上の人を増加させるため、自分の読んだ本のタイトルや貸し出し日を記録できる読書通帳の導入が有効であると思いますが、再度、当局のお考えを伺います。 ○議長(髙橋利典君)  健康福祉部長。 ○健康福祉部長(村松亮子君)  それでは、再質問の1点目、発達相談センターの充実強化に向けて、発達支援システムの推進のための検討組織の設置について、どのような組織により検討がなされるかについて、私のほうからお答えいたします。  先ほども申し上げましたが、このたび構築した発達支援システムは、平成28年3月現在における市の機関及び外部機関のそれぞれの取り組みを取りまとめたものであることから、社会情勢や法改正等に合わせて、より充実した発達支援体制とするためには、当システムを毎年改定していく必要があります。このため、今年度、当システム構築の際と同様に、発達支援に関係する部署で組織する当システム推進のための庁内検討委員会の設置を考えております。  いずれにいたしましても、御本人や保護者の方等の不安を少しでも和らげ、誰もが生き生きと暮らすことができるよう、発達相談センターの充実強化を含め、市としてできる限りの支援に努めてまいります。  以上、1点目の答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  教育部長。 ○教育部長(杉本哲哉君)  それでは、大きな質問の2番目の再質問、読書通帳の導入についてお答えいたします。  読書通帳につきましては、県内では裾野市、小山町、島田市の3市町で既に導入されております。「読書通帳」という名称は、株式会社内田洋行の登録商標ですが、市民が読書履歴を記帳し、目に見える形にすることにより、読書の意欲と喜びを促進するということを目的としております。これと同様な機能、システムは、富士通やNECにもございます。また、読書通帳と呼ばれるものには、ATMのように記帳機で記帳するタイプ、お薬手帳のようにシールを張るタイプ、自分の手で書くタイプといろいろな方式があり、導入費用も方式によりかなり違っていますが、例えば、ATM型の場合ですと、数百万円以上が必要となります。  当市の図書館システムは、富士通のもので、昨年12月にバージョンアップをしたばかりでありますが、このシステムには「マイ本棚」という機能がございます。これは自分の読んだ本の履歴をインターネットを通じ、パスワード管理によりパソコンで閲覧し、印刷できる機能があり、通帳に印字する以外は、いわゆる読書通帳とほぼ同等の機能を有するものであります。この機能に関しましては、昨年12月のバージョンアップからの習熟期間が必要ということもございまして、現在運用しておりませんでしたが、半年を過ぎ、システム運用にも慣れ、安定した状況となりました。  御質問の読書通帳の機能を有するマイ本棚は、利用者にとって読書のモチベーションを上げる一つの有効な方策であり、また、導入費用も基本的にはかからないなど、メリットが非常に大きいため、これを契機といたしまして、早期に稼働させる方向で委託先等と調整を進めます。  以上、答弁とさせていただきます。 ○議長(髙橋利典君)  13番 小林恵美子議員。 ○13番(小林恵美子君)  大きな1番目の発達相談センターの充実強化については、今後も大いに期待し、終わります。  それでは、大きな2番目、読書習慣の定着について、2点再質問いたします。  先ほど、読書のモチベーションを上げる方策として、図書館システムに搭載されている読書通帳と同等の機能であるマイ本棚を、早期に導入する方針であるとのお答えをいただき、その効果を期待するものです。  しかし、マイ本棚はパソコンなどが自宅にある方しか利用することができません。  そこで、1点目の質問ですが、パソコンが自宅にない方への対応について、お伺いいたします。  また、近年のスマートフォンなどの急速な普及により、電子で本を読むこともできる時代になりましたが、この便利さが逆に細切れの情報を消費する方向に働き、読書離れを助長するような気がしてなりません。  2点目の質問として、このように電子化が進む状況の中で、実際に手にとって本を読むことは大切です。本市における今後の読書に関する施策の方向性についてお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  教育部長。 ○教育部長(杉本哲哉君)  それでは、ただいま2点、再質問をいただきましたので、順次お答えいたします。  まず、1点目のパソコンが自宅にない方への対応でございますが、マイ本棚はパソコンだけではなく、スマートフォンにも対応しております。最近のスマートフォンやタブレット等の情報機器は急速に普及しており、スマートフォンだけに限っても、その普及率は60%を超えています。したがいまして、インターネット環境がなくとも、スマートフォンなどでパソコンと同様に自分の読書履歴を確認することができます。また、パソコンやスマートフォン等をお持ちでない方につきましては、図書館本館を訪れた際に申し出ていただき、読書履歴をプリントする方法で対応いたします。  次に、2点目の電子化が進む状況の中での読書に関する施策の方向性についてお答えいたします。  1点目の答弁のとおり、情報端末の普及は目覚ましいものがあります。いつでも、どこでも、好きなときに読むことができる電子書籍の便利さは認めた上で、私たちは画面上ではなく、実際の本を手で触って親しむことが一番であると考えております。したがいまして、図書館を市民の皆様に多く利用していただくことが、本のよさを伝える最良の施策であり、将来的には駅周辺地域に、まちづくりの一環として図書館機能を備えたスペースの設置を検討しているところでございます。  本を読むことは、幼児期から高齢期まで、人間形成に欠かすことのできない一生の糧になるものです。そのため、本に触れる機会を増やすための施策を、これからも推進していく所存であります。  以上、答弁とさせていただきます。  (「了解して終わります。」と小林恵美子君) ○議長(髙橋利典君)  以上で、13番 小林恵美子議員の質問は終了いたしました。  次に、8番 菅沼芳德議員の質問を許します。
     8番 菅沼芳德議員。 ○8番(菅沼芳德君)  会派改新の菅沼芳德でございます。私も初めて議席をいただきまして、本会議で一般質問をさせていただくということで、よろしくお願いいたします。  私も通告に従いまして、一括質問一括答弁方式によりまして、大きく2点の質問をさせていただきます。  1点目は、TPP(環太平洋経済連携協定)という経済協定ですが、この発効による本市農業への影響とその対策について。もう1点、大きな項目として、やはり農政ですけども、農地の担い手への集約化推進について、この2点について質問をいたします。  一般質問に当たり、現在、私の住む地域においては、身近な農業に対する先行きの不透明感から、農業をやめたいと、末端組織であります部農会組織から脱退したいという切実な声が上がっております。農村においては、先祖伝来の田畑を守るという使命感から、脈々と受け継がれてきたものが崩壊しつつあり、農家の担い手の高齢化が進み、後継ぎがいないとか、いても今さら就農はする気がないというようなことになりますと、今まで丹精込めて耕作されてきた土地も一気に荒れ果ててしまいます。同時に、今まで集落共同体、コミュニティの中で、いわゆる部農会などの回り番の組役もこなしてきた者が、急にできないとか、脱退したいとかいうことになり、土地の荒廃と同時進行して共同体、コミュニティ、そのものがぎくしゃくしてしまうという傾向が出てくるのではないかと危惧しております。  今回、我が国も、TPP(環太平洋経済連携協定)に参加するという合意のもと、その発効に向けて参加各国での国会承認などの必要な手続に入っているという段階であると認識をしておりますが、このTPP参加によって、特に農業分野での我が国における影響が甚大であるということが懸念され、農業団体を中心に既に影響の試算がなされ、国あるいは県が公表した算定値、試算値、査定額との乖離も生じているのが現況です。  現在でさえ農業離れが進みつつあるのに、TPP参加により、これ以上の打撃が加えられると、今はまだ踏ん張っている中小自作農家、兼業農家さえも、耕作放棄イコール農地荒廃イコール集落共同体の崩壊、この負の方程式へとつながっていくのではないかと危惧しております。  そこで、質問事項の大きな1点目として、本市の農業の現状を把握し、御殿場市の農業がTPP参加により、実際にどのような影響を受けると認識しているのか。また、その対策について、どのような具体策を講ずるのかについて、3点、質問します。  まず、当市の農業の現状についてですが、1点目として、よく工業生産額とかは出ておりますけども、御殿場市の農業粗生産額の総額及びその上位の5品目が何かということを伺います。  次に、2点目として、TPP発効による農業生産額への影響は、市独自で試算されているのかを伺います。  そして、3点目ですけども、影響がほとんどないとした場合の方策について、守りから攻めへの農業施策は考えられるかについて伺います。今言われております、ごてんばこしひかり、これのさらなる販売強化策についてですが、ごてんばこしひかりの付加価値を一層高め、所得向上による稲作経営の安定化を図っていくという施策方針、これが示されておりますが、これの具体策について伺います。  次に、米以外での少量多品種の野菜栽培についてですけども、これはJA御殿場が推し進める米以外の売れる野菜づくりとの連携について、何か行政として連携するものがあるか、これについて伺います。  次に、今いわゆる地産地消と言われておりますけども、私はあえて地消地産と、地元で消費するものは地元でつくるんだという、こういう言いかえでアピール活動が必要ではないかというふうに思います。この取り組みについて伺います。  続きまして、農政の課題で大きな2点目ですけども、農地の担い手への集約化推進について質問させていただきます。  まず、1つ目として、当市の基幹作物である水稲は、担い手への集約化を進めると、これは施政方針でうたっておりますが、その具体策について幾つか伺います。  まず、1つ目として、部農会組織でも農業が自身では続けられないから、会員を脱退したいという現象が続いております。これは申したとおりです。耕作を放棄したら、農地はもとより集落機能まで崩壊してしまう、こういう危惧があります。農地を借り手があれば貸したいという農家の声を聞きますが、実態は把握されているのかということについて伺います。  続きまして、2点目、農地中間管理機構、これ農地バンクということで言われておりますが、この現状について伺います。3点ございます。  まず、1つ目として、この機構は現状で農地集積の実績はあるのか。この機構を使って農地集積の実績はあるのか。  次に、4月の税制改正におきまして、耕作放棄農地に対する固定資産税の増税、課税強化とかいいますか、これが来年の1月から実際は施行されるということなんですけども、この実態がどうなっているのか。  3つ目として、市が農地の借り受けの交渉をすることによって、農地を活用しようとする法人、企業の仲立ち、勧誘することはできないのかということ。  以上、農政に関しまして、関連の大きな2つの項目につきまして、質問をいたします。 ○議長(髙橋利典君)  産業部長。 ○産業部長(田代吉久君)  それでは、大きな御質問の1点目、TPP発効による本市農業への影響につきまして順次お答えをさせていただきます。  まず、TPP(環太平洋経済連携協定)につきましては、我が国を含む環太平洋12か国が参加した、関税、サービス、投資の自由化など、幅広い分野での21世紀型ルールを構築するもので、平成28年2月4日に大筋合意の署名が完了し、現在各国で国内手続が進められていて、発効した際には、世界経済の約4割を占めることとなるため、国内経済への大きな効果とともに、国内産業への影響も懸念をされています。  このため、国では農畜産物のうち、重要5品目とした、米、麦、牛肉・豚肉、乳製品と砂糖について、現行国家間貿易制度を維持するなどして、国内産業の保護を目指しております。  御質問の1点目の農業粗生産額の上位5品目についてお答えします。  これまで当市では農業粗生産額を取りまとめたものがなく、また市町別農産物出荷額の統計を国が平成18年を最後に実施していないため、当市の農産物の生産、出荷に係る最新の統計資料はございませんが、国の平成18年のデータによりますと、農産物出荷額の総額は、25億4,000万円、上位5品目では、米が全体の37%の9億5,000万円、野菜、花きがそれぞれ3億7,000万円と続き、以下、鶏卵3億1,000万円、生乳2億円となっています。  また、平成27年の御殿場農業協同組合(今後、「農協」とさせていただきます)、農協の販売実績によりますと、水稲が4億1,000万円余、生乳1億9,000万円余となっておりますが、農協では取り扱っていない作物等もあり、水稲以外の経営体の変動が少ないため、順位は大きくは変わっていないものと推定しております。  次に、TPP発効による農業生産額への影響の試算につきましてお答えします。  農林水産省の試算によりますと、米については、現行の国家間貿易制度や枠外税率を維持することから、主食用米のこれまでの生産量や農家所得に影響は見込みがたく、生産量の減少はないものとし、また、静岡県の試算においても影響がないものとされています。  その他、鶏卵、野菜などにつきましても、生産の体質強化策や経営安定対策を適切に実施することにより、生産や農家所得は確保されるとしています。  当市独自での影響試算は、もととなる統計数値がありませんので行っておりませんが、水稲が中心であることや、もともと地元が主な市場であることから、国や県の試算と同じく影響はないものと推察しております。  続きまして、TPP発効による農業生産額への影響はほとんどないとした場合の「守りから攻めへの農業施策」は考えられるかとの御質問にお答えします。  初めに、TPP発効につきましては、制度上、原署名国全体のGDP(国内総生産)の85%以上を占める、少なくとも6の原署名国が国内法上の手続を完了した旨を各国に通報することが要件となっており、原署名国全体のGDPの60%以上を占めるアメリカ合衆国での成立が、何より大きな要件となっているため、今後の動向を注視するとともに、発効に備えて、まずは農業の体質強化や経営安定施策を実施してまいります。  1点目の「こてんばこしひかり」のさらなる販売力強化策につきましては、米の価格低迷、国の米政策の見直しなど、水田農業経営を取り巻く環境は厳しさを増しておりますことから、これまでも、当市や県、農協などの支援、農家の皆様の御努力によりまして、新しいロゴマークにより販売を開始するといったブランド化事業とともに、生産技術の研究による品質と食味値の向上に努めております。  この結果、全国各地で厳選され、えりすぐりの中から出品、開催されました平成27年の「お米日本一コンテストinしずおか」におきまして、エコ栽培米出荷組合の柴怒田の瀬戸孝雄氏が、上位6点に贈られる最高金賞と、静岡県ナンバーワンに贈られる静岡県知事賞をダブル受賞するという最高の栄誉に輝いており、さらには、第17回米・食味鑑定士コンクール国際大会でも特別優秀賞を受賞されております。  また、他の米コンテストで入賞する方もおられるなど、これまで当市の代表となった米は非常に高い評価を受けており、これにより県内外、全国で、プレミアムなお米としての地位と御殿場ブランドのイメージが定着し、さらには販売価格も上がりつつあります。  今後も引き続き付加価値の非常に高いブランド米として全国での販売拡大と合わせ、同時に、地元の方にも買っていただくため、安全・安心な米の供給に向けて、低コスト化・省力化・効率化を推進することにより、農家の経営安定・所得向上施策を推進してまいります。  続きまして、米以外での少量多品種の野菜づくり、農協との連携につきましてお答えします。  農協のフレッシュハウスでは、農家が毎朝出荷する地元産で新鮮でおいしい、何よりも安全・安心な農作物ということで、消費者の皆様から大変好評でありますが、大手スーパーには、なかなか地元の農作物が並んでいない状況にもあります。  そのような中、地元の若手農家や、地元企業が新たに立ち上げた農業生産法人で、それぞれ野菜や果物を生産し、地元の飲食店へ提供するといった連携事例も出てきています。  また、現在、地球温暖化の進行は農業にも大きな影響を与えており、野菜など従来の大きな生産地での生産が難しくなってきていることから、当地が含まれる寒冷地や高冷地が注目されてきております。  これを踏まえて、今後の北駿地域の農業活性化のためには、水稲だけではなく、地場の安全・安心、売れる野菜、多種多様な作物を、通年で安定供給できる体制づくりが必要であると認識しており、県・農協とも連携して、施設園芸や露地栽培を目指す担い手農家への技術的支援、育成措置を行ってまいります。  3点目の「地消地産」へのアピール活動の取り組みにつきましてお答えします。  地産地消は、生産者の立場から「地元で作って地元で消費する」に対して、地消地産は「地元で消費する農作物は地元で生産する」という消費を起点とした考え方と捉えておりますが、当市の農業に、加工、流通、販売を結びつける6次産業化の最も大きな課題が、露地栽培での通年での作物の安定供給ができないことでありまして、北駿地域自体が大きな市場であるにもかかわらず、需要に応えることができない要因となっております。このため、その課題解決に向けて、生産、加工、販売を担う関係者の皆さんと、売れる農作物づくりや販路の拡大に向けて研究を深めていくための組織づくりを進めてまいります。  続きまして、大きな御質問の2点目、農地の担い手への集約化の推進につきましてお答えいたします。  初めに、水稲の担い手への集約化に向けての実態把握につきましては、2015年の農林業センサスの速報値では、耕地面積が10アール以上である農家数は2,127戸となっており、5年前の2,259戸から6%の132戸減、10年前の2,351戸からは10%の224戸の減となっております。  また、農業者の年齢ですが、販売農家の就業人口が1,746人で、うち65歳以上が1,224人の70.1%と、10年前に比べて12%増えているため、農家戸数の減と高齢化が進んでいる結果となっております。  また、平成27年度に、市独自で、おおむね1アール以上の農地を所有する約4,000世帯を対象に、現在の農業経営の状況、今後の農地の利用の意向等の調査を実施し、62%の皆様から回答をいただきました。調査の結果、農業経営について2%が規模拡大を希望、64%が現状維持と回答する一方で、6%が規模を縮小したい、15%がやめたいとしています。また、農業後継者については43%がいないと回答しています。合わせて、農業経営上の問題は、「農業所得が低い」が39%と最も多く、「労働力不足」33%、「農業経費の増大」30%と続いております。実に、2割の農家が「農業をやめたい」、または「縮小したい」といった結果となっており、加えて「すぐにでも貸したい」、「遊休農地化しているが、誰かに頼みたい」といった相談を受けることもございます。  このような中、市といたしましては、基盤整備事業とともに、農地中間管理事業等を活用した農地の担い手への面的集積を推進し、合わせて受託者や担い手への支援を行っております。  一方で、基盤整備の進まない中規模・小規模農地の営農継続・保全管理は、かなり難しい問題を抱えておりますが、農地の持つ水源の涵養、自然環境の保全・景観形成といった多面的機能を維持することも必要なことから、これまでの政策を一歩進めて、地域担い手の育成支援、集落営農組織づくりや法人化、法人も含めた新規参入者への働きかけを進めてまいります。  続きまして、農地中間管理機構の現状、利用集積の実現についてお答えします。  農地中間管理機構が進める農地中間管理制度いわゆる農地バンクは、農地利用の最適化のために、担い手農家等へ農地を面的に集積して農業経営の規模拡大をするとともに農地の荒廃化を防ぐもので、初年度である平成26年度の全国利用権設定実績は、制度の周知不足などもありまして、目標15万haに対しまして2万4,000haと16%の結果となりました。  静岡県では、平成26年度14.9haであったものが、平成27年度では440.4haまで増加し、このうち御殿場市では11.6haの実績となりまして、この制度に取り組む地域団体へ機構集積協力金が交付されております。  本年度におきましては、市内に点在する農地の集積を進めることも課題となっており、平成27年度との同規模での集積はなかなか難しい状況もありますが、引き続き地域の実情に見合った形で推進を図ってまいります。  3件目の4月の税制改正での耕作放棄地に対する固定資産税の増額、軽減制度の見直しにつきまして、いわゆる遊休農地の課税強化と言われておりますが、この制度は優良な農地でありながら耕作されていない農地を、農地中間管理機構を通じて担い手農家へ集約することを目的としております。  具体的には、土地所有者が耕作管理できずに遊休化した農地のうち、担い手への集約に適した農地について、農業委員会が農地中間管理機構への貸し付けのための協議をするよう勧告を行ったにもかかわらず、土地所有者が貸し付けの意思を表明せず、耕作も再開しない場合に限り、固定資産税の評価額の特例であります限界収益修正率0.55の適用が外れることで、結果として固定資産税額が1.8倍に増額となるものでございまして、平成29年度課税分から実施されるものでございます。  市の農業委員会が把握しております、平成27年度末時点の市内の遊休農地面積は約6haでありますが、狭小、不整形、道路付が悪いといった有効活用が難しい農地がほとんどとなっており、課税強化の対象となる農地は限定的と言えますが、現在、この制度の手続の進め方につきまして県や農地中間管理機構とも相談をしながら取り組んでいるところでございます。  続きまして、農地を活用しようとする法人・企業の仲立ちや勧誘についての御質問にお答えします。  平成28年4月に改正をされました農地法では、農地を所有することができる法人が、「農業生産法人」という呼称から「農地所有適格化法人」に改められるとともに、一部要件が緩和されておりますが、それでもいまだに農地取得が課題の一つになっております。  農業者の高齢化と後継者不足という農業の置かれた厳しい状況の中では、集団営農の組織化、法人化や企業の参入は、今後の担い手の中心の一つとなることや、地域での雇用確保などの効果も期待できることから、関係機関と連携して相談対応と支援を行ってまいりたいと考えております。  一方で、せっかく取得した農地を、法人が撤退や倒産してしまった場合の農地管理も課題となっており、国では、今、その対応制度の検討を進めているところと聞いております。  なお、法人や企業の仲立ち・勧誘に当たりましては、地域農業や地元農家との共存も重要なものと考えており、地域農業全体への影響もしっかり見きわめながら取り組んでまいります。  以上でございます。 ○議長(髙橋利典君)  8番 菅沼芳德議員。 ○8番(菅沼芳德君)  答弁ありがとうございます。それでは、再質問をさせていただきます。  まず、大きな1点目として、TPP発効による影響と対策についてですが、答弁では当市における影響は、主な生産物においては生産量、農家所得ともないということでしたが、これも当面はないということで理解したほうがよいと考えますが、見解をお聞きします。  2点目として、当市の基幹作物である米に関しては、「ごてんばこしひかり」ブランドの一層の推進のためコンテスト参加、ロゴマーク採用など、実績として展開されていますが、今、全国で新品種への取り組みがされている中で、当市及び北駿における新たな取り組みに関して具体的に何かあるのかを伺います。  3点目といたしまして、国では、経営所得安定対策等により、水田の高度利用を推進するとしておりますが、具体的にどのような作物が米以外で作付されているのか伺います。  4点目として、特に地場の野菜に関しましては答弁にあったとおり、フレッシュ市や地元飲食店でも大変引き合いがあるということで、何とか通年出荷の方策をと考えますが、意欲ある農家や若手農家、地元の農業生産法人などが参入する場合に、具体的な助成措置や支援はどのようになっているのか伺います。  次の2点目の大きな項目の農地の担い手への集約化推進についてお聞きします。  まず、1点目として、就業者の高齢化、後継者不足は答弁でのとおり、平成27年度のアンケートからは10アール以上の農地を保有する世帯の15%がやめたいと回答しており、このことは放っておけば遊休農地化がますます加速されることは明らかです。  市の第四次総合計画では、担い手への農地流動化を推進し、担い手集積率を、平成27年度基準値2.64%を、4年後、平成31年に16%へと持っていくというふうに設定をしておりますが、これに向けた単年度の具体的な施策について伺います。  次に、2点目として、遊休農地の課税強化ということにつきましては、現状では固定資産税が約1.8倍になるという対象はないと理解してよいのかにつきまして、見解をお聞きいたします。  以上。よろしくお願いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  産業部長。 ○産業部長(田代吉久君)  それでは、再質問に順次お答えします。  まず、大きな御質問の1点目のTPP発効によります本市農業への影響と対策についてお答えします。  1点目の当市における主な生産物の生産量、農業所得に影響がないことは当面と理解したほうがよいと考えるが、その見解についてお答えします。  国資料でも、例えば米では国家貿易以外の輸入の増大は見込みがたい、鶏肉・鶏卵では影響は限定的と見込まれるなどとしておりますので、影響がないと言えますが、一方で国は、長期的には何らかの影響も想定されるため、影響の食いとめや、さらなる競争力の強化が必要であるとしておりますので、決して何もしなくてもよいということではなくて、今まで以上に体質強化や競争力強化が求められているものと考えております。  続きまして、2点目の、当市及び北駿の基幹作物である米におきまして、ごてんばこしひかり以外への取り組みについてお答えします。  全国的には、地球温暖化の影響によりコシヒカリの作付が困難な地域も生じている中、「きぬむすめ」や「つや姫」といった高温耐性品種への転換が進んでおり、また食味値もかなり高いレベルに達していると聞いておりますが、米コンテストにかかわる専門家の方からは、長年にわたりまして改良と研究を進めてきたごてんばこしひかりには、まだまだ可能性があるとも伺っております。  しかし、ブランド関係の産地間競争は激しさを増しており、市内でもより収量単価の見込める品種の作付に乗り出している農家の方もいらっしゃいますし、また県では多様化を図るため、晩生品種の「きぬむすめ」や、酒米の「誉富士」や、モチ米、飼料用米などの作付も支援していることから、今後は営農効率を高める取り組みとして、さまざまな品種の作付も進むものと考えております。  3点目の、水田の高度利用による米以外の作物の作付につきましては、現在、そば、麦、大豆、トウモロコシ、飼料作物などの作付が行われておりますが、新たな高収益が見込まれる品目といたしまして、タマネギの栽培について取り組みを開始しております。  しかし、そばやタマネギは、この地域が水稲を中心としてきたため、土壌や水はけなどに課題はありますが、実際に、圃場におきまして、農家の方が県・関係機関との研究を進めているところでは、単収の増加といった成果があらわれてきております。  4点目の、意欲ある農家や若手農家、地元の農業生産法人などが参入する場合の助成や支援でございますが、青年の新規就農に対しましては、年間150万円を最長5年間給付する青年就農給付金事業、設備等導入に係る補助事業、借り入れに係る利子助成事業を実施しております。また、新規就農者に対する研修制度、新規参入法人に対する法人化支援なども合わせて実施しております。  国の平成27年度補正予算で示したTPP関連対策でも、体質強化対策「攻めの農業への転換」として、次代を担う経営感覚にすぐれた担い手の育成などがうたわれておりますが、国では個人農家への助成から組織への助成にシフトしてきており、当市におきましても一層の組織化が必要と考えております。  続きまして、大きな御質問の2点目の、農地の「担い手への集約化」推進につきましての御質問にお答えします。  1点目の担い手集積率向上の単年度の具体的な施策についてでございますが、本年度におきましても、農業経営基盤強化促進法に基づく農地利用集積円滑化事業を継続するとともに、国が重要施策と位置づけている農地中間管理制度を推進してまいります。  なお、農地中間管理制度につきましては、貸し出し希望者の公募を、市域全域を対象に実施しておりますが、個人間のやりとりを農協等が仲介する農地利用集積円滑化事業と異なりまして、貸し手と借り手双方の顔が見えにくいという側面もありますし、制度では、年々、協力した地域への協力金が減っていくことになっております。  しかしながら、実際に農地所有者の意見を伺った中でも、自分ではやりきれないが、何とか農地を守っていきたい、周囲の農地に迷惑をかけたくないため無料でもよいので貸したいといった声もありますことから、担い手集積の目標達成のためには、そういった方々への制度周知とともに、担い手育成支援や営農組織化支援を本制度の両輪と捉えまして、地域農業団体等への積極的な働きかけを行ってまいります。  2点目の遊休農地の課税強化に関する御質問にお答えします。  先ほどの答弁と重なりますが、本制度の対象となる農地は、耕作が可能な優良農地で、みずから耕作をせず、また担い手への集積が見込まれるにもかかわらず、農地中間管理機構への貸し付けを表明しないなど、極めて限定されております。
     また、農地につきましては、固定資産税の算定基礎となる評価額がもともと低いことから、例えば相続で取得した小規模な不在地主の農地につきましては、たとえこの制度の対象となった農地でありましても、固定資産税上の免税点未満、課税標準額で30万円未満となり、結果課税されないことも想定されておりまして、この制度での重要な課題となっております。  したがいまして、現時点におきましては、利用意向調査のあり方、優良農地であることの判断基準、農業委員会としての勧告のあり方など、手続の進め方等につきまして、国・県、農地中間管理機構と市町が相談しながら取り組んでいるところでありまして、このことから当市において対象農地は全く存在しないとは言えない状況となってございます。  以上でございます。 ○議長(髙橋利典君)  8番 菅沼芳德議員。 ○8番(菅沼芳德君)  答弁ありがとうございます。再度質問させていただきます。  まず、大きな1点として、農業の体質強化ということで、国においてもTPP対策関連としてさまざまな攻めの農業に関連して助成措置がなされるということで、答弁のとおり了解いたしました。これは大規模の農家や法人などへの助成のシフトということです。それに対しまして本市においては、アンケート結果にあるように、64%の農家が農業経営に対して現状の維持と回答しているとのことですが、いわゆる兼業農家などの自立的な農業者個人に対しての経営維持のための助成や補助金は考えられないのかお聞きします。  次に、2点目として、これは私、農家であるものの見解も含めてとなりますが、個々の農家の自分の土地に対する愛着は、長年先祖から伝承してきたものであり、他人に任せるよりも、何とか自身の手でという、中小農業者の声にも耳を傾け、それによって農村が本来の共同体としての機能維持、活用できれば、地域、そして市全体の活性化にもつながると考えますが、今後の本市の農業者が自立して土地を守り、環境を維持し、TPP参加によっての影響をもはねのけ、他市にはない世界遣産富士山を販売戦略の武器とできないか。  そして、当市は富士山とその豊富な恵の水によってつくられた豊かな田園地帯があり、首都圏にも近いという優位な条件を持っております。今後、ごてんばこしひかりを核としつつ、多様な農業展開を推進することによって、経営安定や体質強化を図っていく上での最も大きな課題と対策は何か伺います。  そして、3点目といたしまして、これは要望を含めてということになりますが、農業を取り巻く状況は、答弁にもあったとおり、今後ますます国際間の貿易の自由化の進展の中で、生き残りが厳しい現実ではありますが、本市においては先人の努力、また今を生きる農業人の丹精により、米においてはごてんばこしひかりがブランドとして広く認知されております。この米を中心として、農地を守り、自然環境と同時に位置している農業こそ、生産額という金額にはあらわすことのできないものの、その機能している価値は、物の生産額を上回るものだと考えます。  残念ながら、近年、耕作放棄地や担い手の不足などのみに関しては、課題が山積しております。きょうの答弁の中で当局が一挙手的に解決できるものではないものの、前向きに取り組んでいる姿勢が伺えました。何より農家所得向上のために知恵を絞っていることなど評価したいと思いますので、今後も関係団体、生産者などと連携して取り組んでいただきますよう要望いたします。  以上、よろしくお願いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  産業部長。 ○産業部長(田代吉久君)  それでは、お答えします。  まず、1点目の農業者への支援に関する御質問についてでございますが、国では、農地の8割を担い手農家に集約するなど、農業経営の効率化を目指しておりますが、当市では、傾斜地が多く、あぜやのり面が大きい等の条件があることから、平たん地のような大規模経営になじまず、国が想定している集積は難しいところがございます。  このような中で、御殿場市の農家の9割以上を占める兼業農家の皆さんが、先祖から受け継いだ農地を守り、自分でつくった米や野菜を家族やみんなで食べてほしいといった思いで、農地と地域コミュニティを守っていただいていると認識しておりますし、今後も、当地の風土に合った農業を守っていくことが、大切なことであると認識をしております。そのためには、兼業農家の皆さん個人への新たな市単独での助成制度の創出は難しい面もございますが、今後も、部農会組織や地区転作管理組合等の地元組織への支援を継続するとともに、国の助成が受けられる集団化への支援を行ってまいります。  また、2点目の世界遺産富士山を販売戦略の武器にできないか、また、農業の経営安定や体質強化を図っていく上で、最も大きな課題とその対策についての御質問にお答えします。  地域で農業に携わる方だけではなく、加工や販売などを行う方など、商業・農業・観光事業関係者と連携して、例えば、ごてんばこしひかりのブランド化で行っているような、富士山の麓で、富士山の水・土・風が育んだといったセールスポイントを御殿場の農作物全般に広げて、付加価値を高めていくこと、さらに販路を拡大していくなど、6次産業化を推進することが最も重要な課題であり、農家の経営安定や体質強化につながるものと考えております。また、合わせて、地域農業の活性化によって、農地の利活用が拡大し、遊休化や荒廃化が防げるものと考えております。  3点目といたしましては、議員御発言のとおり、まだまだ当市の農業を取り巻く課題も多くございますが、今後も農家の皆様の生の声をしっかりと把握し、さらに当地の農業を衰退させないためにも、商業・工業・観光との連携に取り組みまして、農業の持つ可能性を広げてまいります。  以上でございます。  (「了解して終わります。」と菅沼芳德君) ○議長(髙橋利典君)  以上で、8番 菅沼芳德議員の質問は終了いたしました。 ○議長(髙橋利典君)  この際、10分間休憩いたします。                              午後2時10分 ○議長(髙橋利典君)  休憩前に引き続き会議を開きます。                              午後2時20分 ○議長(髙橋利典君)  日程第2 報告第6号「御殿場総合サービス株式会社の経営状況について」を議題といたします。  当局から内容説明を求めます。  企画課長。 ○企画課長(勝俣 昇君)  ただいま議題となりました報告第6号について、資料2、報告書の15ページをお願いいたします。  御殿場総合サービス株式会社の経営状況について、地方自治法第243条の3第2項の規定に基づき議会に報告をするものです。  それでは、資料7に基づき報告をさせていただきます。  なお、本報告書につきましては、去る5月30日に開催をされました定時株主総会において承認がされたものです。  まず、1ページをごらんください。  こちらは御殿場総合サービス株式会社の企業精神及び活動理念等を示したものです。常に公の利益を追求し、社会に貢献するを企業精神とし、御殿場市民、御殿場市、御殿場総合サービス株式会社のトリプルWinの実現を活動理念としております。  また、第21期の重点目標としましては、「社内外の情報共有に努め、相互扶助の精神を培う」とし、事業活動を行ったものです。  2ページをお願いいたします。  こちらは組織図になります。総務部、観光部、文化スポーツ部、業務部の4部から構成され、総務部には旅行事業課、企画・産業振興室を新たに配置しております。また、文化スポーツ部及び業務部については、一部課名の変更を行っております。  3ページからが事業報告になります。  (1)の指定管理事業につきましては、記載の9施設であります。指定管理期間は、温泉会館が3年、次ページの都市公園が2年、そのほかの施設につきましては5年であります。このうち平成27年度で指定管理が終了した温泉会館及び都市公園につきましては、平成28年度以降の指定管理に係る契約更新を行っております。  5ページの各種請負事業につきましては、1事務系請負事業から9御殿場市広報等配送業務請負事業まで、記載の16事業であります。このうち御殿場市小山町広域行政組合焼却センター受付、計量等業務、ファナック学校宿直業務、ファナック総合スポーツ施設管理業務は、新規事業であります。また、現業系請負事業は、記載の5事業であります。  次に、6ページをお願いします。  こちらはまちづくり事業として平成25年度からスタートした事業であります。  1の情報発信事業ほか記載の6事業です。また、5、まちづくり事業では、新たに6次産業の振興に関する各種事業の調査研究等を行っております。  7ページ、その他事業では、会社の経理全般にかかわる事業となっております。  表の欄外に示した平成28年3月末の従業員数は164名です。昨年同時期と比較し、25名の増員であります。  8ページ、9ページにつきましては、指定管理施設のうち都市公園を除く8施設、及び平成23年度から請負業務となりました市立図書館について過去5年間の利用人数等の状況をグラフと表で示したものです。  次に10ページ、11ページにつきましては、市民交流センターを除く指定管理施設の利用料収入について、過去5年分の推移をグラフと表で示したものです。  なお、市民交流センターの利用料収入につきましては、指定管理グループの代表団体である社会福祉協議会の収入として計上しております。  12ページから13ページは、各施設の利用状況に関する考察を示したもので、平成27年度の利用状況ですが、利用者数の合計は137万4,566人、対前年度比100.6%の増、利用料収入合計1億9,420万円、対前年度比100.2%の増であります。交流センター利用料収入につきましては、社会福祉協議会の収入で、参考までに申し上げますと、4,900万円余との報告を受けております。  次に、各施設の利用状況の増員要因ですが、まず、交流センター「ふじざくら」につきましては、子ども家庭センターでの利用者数の増加により、利用者数が増加しております。  次に、秩父宮記念公園は、イベント開催時の天候不良や近隣施設の閉館、大口団体客の減少などが、利用者数減少の主な要因です。秩父宮記念公園は、近年、入場者数が頭打ち傾向にあることから、再び利用者を増やすための取り組みとしまして、庭園顧問を迎え、魅力ある庭園づくりに継続して取り組んでいることや、防空壕等の一般公開、また、御殿場市民の入園料につきまして、28年1月から無料としております。一方で、入園料の収入の減少を補うためとして、売店商品を充実し、喫茶営業の開始、miyaマルシェ等のイベント事業の拡充を図り、物品販売等の収入の増や利用者の利便性を上げ、また魅力ある施設環境の充実に努めております。  温泉会館は、食堂メニューや売店商品の充実、各種イベントを開催したことが利用者からの好評をいただき、利用者及び収入の増加につながっております。  森林公園は、年末年始を無休とし、またインターネット等で積極的に広報を行った結果、新規利用者及びリピーターともに増加傾向にあります。しかし、グループ当たりの人数が減少傾向にあるため、利用料収入は増加したものの、人数は減少した状況であります。  森林公園同様に、利用料収入が増加し、人数が減少した施設としては、総合体育施設、馬術・スポーツセンター、駅南駐車場であります。  市民会館は、平成26年度施設整備の更新工事の影響で、利用者が一時的に減少しましたが、平成27年度は平常に戻り、また民間企業の研修として繰り返し利用されること等で増加しております。利用料収入が減少した要因としましては、平成28年度にホール棟の改修工事を予定したことから、利用予約をできないというようなことが利用料収入の減少につながったものであります。  図書館につきましては、迅速丁寧な接客に努める中、夏休み期間中開催している読書ラリーイベントが子どもたちに大変好評で、年々参加者が増加傾向にあることや、中学生の学習スペースとしての利用増が主な要因であります。  続きまして、15ページから決算報告書となります。  16ページをお願いいたします。  平成27年度末の資産の状況について、貸借対照表で説明をさせていただきます。  まず、資産の部では、現金や普通預金等の流動資産が1億3,804万720円、有形固定資産及び投資、その他の資産を合わせた固定資産は、5億8,994万533円で、資産合計は7億2,798万1,253円です。昨年度比で128万302円の減となっております。  次に、負債の部ですが、買掛金、未払金等の流動負債が1億7,002万7,709円、固定負債が4億5,395万9,000円で、本社事務所建設費及び太陽光発電事業の借り入れによるものです。負債合計は6億2,398万6,709円です。資産から負債を引いた純資産の合計は1億399万4,544円で、前年度比1,229万3,986円の増であります。  純資産の内訳は、資本金5,000万円、利益準備金500万円、繰越利益剰余金が4,899万4,544円です。  17ページをお願いいたします。  こちらは損益計算書であります。  売上高は市民交流センターを除く指定管理料、情報公開コーナー、パスポート申請事務等の行政事務請負受託料、施設利用料、物品販売等の売り上げで、合わせて11億2,660万4,347円です。対前年度比1億2,797万円余の増となっております。主に物品販売売り上げが、前年度比5,300万円余、受託料が7,700万円余増加したことが主な要因です。  売上原価ですが、期首商品棚卸高から期末商品棚卸高を引いた1億1,992万1,117円で、売上高から売上原価を引いた売上純利益は10億668万3,230円となりました。  販売費及び一般管理費につきましては、役員報酬から貸倒引当金繰入まで合計で10億334万7,326円です。この主な内容ですが、従業員164名分の人件費や、指定管理を受けた施設等の清掃業務、また設備機器の保守点検、機械警備等の委託料、施設にかかわる管理に要した経費であります。  売上純利益から、この販売費及び一般管理費を引いたものが営業利益で、333万5,904円であります。これに営業外収益、営業外費用を加減した5万6,886円が経常利益となります。さらに、特別利益303万4,886円を加え、法人税等の42万900円を引いた261万3,986円が当期純利益で、対前年度比162万5,452円の増であります。  次に、18ページは、先ほど説明した販売費及び一般管理費を再掲したものです。  19ページをお願いします。  株主資本等変動計算書で、資本金や利益剰余金について、期首と期末の変動金額を示したもので、会社法に基づき記載したものであります。表中下段の資産合計について、期首残高9,170万558円に、当期変動額1,229万3,986円を加え、1億399万4,544円が期末残高となり、16ページの貸借対照表にあります純資産合計と一致をいたします。  20ページをお願いいたします。  個別注記表2の株主資本等変動計算書に関する注記をごらんください。剰余金の配当に関する事項となります。発行済株数1,000株、1株当たりの配当は400円ですので、配当金総額は40万円です。3の1株当たりの純資産については、1,000株で資産を割りまして、10万3,994円54銭であります。なお、配当金額につきましては、先に開催されました定時株主総会で決議をされております。  21ページをお願いします。  こちらは当市への寄附物件の一覧となります。主なものとしましては、秩父宮記念公園内の設備の改修や、体育館、陸上競技場、駅南駐車場の備品等の寄附となります。合わせて7物件、金額では352万969円の寄附となります。  22ページをお願いします。  監査報告書で、本年5月26日に2名の監査役員により会計監査が行われ、会計執行について適正かつ正確であったとの報告を受けております。  23ページ以降につきましては、平成28年度の組織図、事業計画及び予算計画について添付をさせていただきました。後ほど御確認をいただければと存じます。  以上、御殿場総合サービス株式会社の経営状況についての報告とさせていただきます。  よろしくお願いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  これより質疑に入ります。  質疑ありませんか。  19番 高木理文議員。 ○19番(高木理文君)  それでは、4点ほど伺わせていただきます。  まず、1点目ですけれども、資料の16、17ページ、貸借対照表についてお伺いいたします。この中を見ますと、機械装置、リース資産、それから長期前払費用、これそれぞれが前年度費で比べますと、それぞれ178万円余、1,022万円余、さらに298万円余の増額になっておりますけれども、この背景についてお伺いをいたします。  次に、2点目ですが、この表の中で長期借入金の返済額、これにつきまして、太陽光発電の売電実績とこの返済額について、連動させておられるのかどうなのか、この点についてお伺いいたします。  それから、3点目ですけれども、資料の7ページに、従業員数が164名というふうに書いてあったわけですけども、この中の正規、非正規の従業員の方の内訳と、並びにこうした皆さんの今後の方向性についてお伺いをいたします。  それから、最後に4点目ですけれども、17ページの損益計算書を見ますと、当期純利益、先ほども報告があったわけですけれども、261万円余と前年度比では264%と大変大きな伸びになっているわけですけれども、この主たる要因についてお伺いいたします。  よろしくお願いします。
    ○議長(髙橋利典君)  企画課長。 ○企画課長(勝俣 昇君)  それでは、4点について順次お答えします。  1点目の機械装置、リース資産等の増額要因です。  機械装置の増額につきましては、指定管理を受けた都市公園内での土木工事、また、伐採した樹木の処理等の作業用機材として、ミニショベルを購入したことが要因であります。  リース資産の増額については、秩父宮記念公園や温泉会館への送迎バスの運行を富士急行に委託をしておりましたが、旅客法の改正により運行単価が上がり、コストがかかるようになったため、自社のマイクロバスをリース所有したもの、また、コピー機を新規にリース契約したものが主な要因です。  また、長期前払費用ですが、太陽光発電所に係る借り入れ先銀行が行う太陽光設備の点検等モニタリング調査のための手数料17年分を計上したものであります。  次に、長期借入金の返済額が、太陽光発電の売電実績と連動するかについてですが、長期借入額の返済に充てる財源としては、太陽光の売電収入であります。また、返済額につきましては、返済計画により、毎年確定している額を返済しております。よって、売電実績によって返済額が連動しているものではございません。  次に、従業員の正規、非正規の内訳及び今後の方向性です。平成27年度の正規、非正規の内訳は、正規職員が48名、非正規は116名です。今後の方向性ですが、非正規職員につきましては、正規社員に移行できるよう、御殿場総合サービスは制度を設けております。順次、正規社員への移行を推進していくということです。ちなみに、平成28年度ですが、正規職員は54名、非正規は110名というようなことで、正規職員が増加しております。今後につきましても、正規化に向けて取り組んでいくと伺っております。  最後に、当期純利益が増加した主な要因でありますが、こちらにつきましては、請負業務受託であるファナック等の新規事業が増えたこと、また、売電収入が増加したことが主な要因であります。  以上です。  (「終わります。」と高木理文君) ○議長(髙橋利典君)  ほかに質疑ありませんか。  7番 勝間田幹也議員。 ○7番(勝間田幹也君)  資料の12ページ、平成27年度各施設利用状況増減要因の秩父宮記念公園について質問します。  ことし1月より市民入園無料化を開始していますが、無料化後の状況についてお伺いいたします。 ○議長(髙橋利典君)  都市整備課長。 ○都市整備課長(沓間信幸君)  それでは、ただいまの質問にお答えいたします。  秩父宮記念公園は、ことしの1月2日より勢津子妃殿下の広く市民に公開という思いを尊重し、また、市民に親しまれる総合公園を目指して、市民の入園無料化を実施してまいりました。  そこで、ことし1月から5月末までの入園状況でございますが、入園者数は前年度4万1,400人余に対して、今年度は5万9,800人余と、前年度比144%の1万8,400人余の増となっております。このうち1万6,400人余が市民無料化による入園者でございます。  次に、市民無料化による収入への影響でございますが、当然、入場料等の収入は、前年度比87%の117万円余の減となりました。しかしながら、花苗等の売店商品の充実や、新たに始めたうぐいす亭の喫茶営業により、売店等収入が前年度比141%の441万円余の増となり、園内全体では324万円余の収入増となっております。通常は1月から3月にかけましては閑散期でございます。それを含む期間でも市民の無料化の効果が顕著にあらわれているものと認識しているところでございます。  さらに、当公園では、NHKの趣味の園芸でおなじみの矢澤先生を庭園アドバイザーとしてお迎えし、来園者に四季を通して楽しんでいただけるよう、認定マイスターとともに、庭園の再整備も進めているところでございます。  そのようなことから、繁忙期を迎えるこれからは、さらに入場者等の増加が見込め、より一層の効果があるものと考えております。  以上、お答えとさせていただきます。  (「終わります。」と勝間田幹也君) ○議長(髙橋利典君)  ほかにありませんか。  17番 黒澤佳壽子議員。 ○17番(黒澤佳壽子君)  2点、お聞きいたします。  まず、5ページの(2)の各種請負事業の新規の4番と5番のファナックの2つの請負事業について質問いたします。  まず、事業開始までの経緯について御説明願いたいと思います。  次が、事業内容について、詳しく説明してください。  次が、6ページの3の第21期事業報告(3)まちづくり事業、2の障害者就労支援、子育て支援事業について質問いたします。  内容は、障害者就労支援及び子育て支援を目的とした広告配布事業への協力とあります。授産施設のステップ・ワンと連携した事業と認識しておりますから、障害者就労支援という目的は果たされているものと納得するところです。ところが、もう一方の目的である子育て支援という目的を十分果たされていらっしゃるか疑問視するところです。というのは、実態は子育てが終了した人、また、子育てにはかかわっていない年配の方が配布している姿を多く見かけます。そこで、配布作業に携わる人の就労条件は何かお伺いいたします。  また、GSKのかかわり方を中心に、事業全体の流れを詳細に説明してください。  また、27年度の課題、もしくは反省点、改善点がありましたらお伺いしたいと思います。  以上です。 ○議長(髙橋利典君)  企画課長。 ○企画課長(勝俣 昇君)  それでは、2点の御質問に順次お答えします。  最初に、1点目の請負業務の背景です。  まず、現在のファナックの業務につきましては、同社の周辺において、御殿場総合サービスが既に施設管理を行っています山中湖の交流プラザ・きらら等の指定管理の状況について、ファナック株式会社の方より高評価をいただき、そのことで同社からの依頼に基づきスタートした事業と伺っております。  また、具体的な事業内容というようなことですが、学校の宿直の業務につきましては、同社の社員等の研修用施設の管理運営業務であります。また、総合スポーツ施設の管理につきましては、同社所有の総合グラウンドを管理運営するものであります。また、本年度、体育館や屋内プールが新たに新設予定というようなことで、施設管理が増える状況と伺っております。  次に、就労支援、子育て支援事業です。3点ございましたが、1点目と2点目の就労の条件、また御殿場総合サービスさんのかかわり、また配布の流れというようなことで、この2点については一括でお答えさせてもらいます。  まず、就労支援、子育て支援事業につきましては、ステップ・ワンや子育て支援・障害者就労支援プロジェクト合同会社が行う同事業の趣旨に御殿場総合サービスが賛同をし、この事業のうち広告提供者への営業活動や取り次ぎ業務、また本事業に携わる方の会計処理等、庶務的な事務についてのみ事業協賛という立場で携わっているものであります。  御質問の配布作業に携わる人の就労条件や、また、広告物の配布等のことにつきましては、就労支援プロジェクト合同会社が主に携わる業務であることから、同社の関係者の方に確認をしました。配送業務にかかわる人の就労条件としましては、原則的には子育て中の方に募集をかけていると伺っております。しかしながら、配布エリアが広範囲にわたるために、子育て中の方で充足できない分については、高齢者とそれ以外の方で補っているところもあると伺っております。  また、配布につきましては、原則的に全戸の配布3万部余と配布しており、回数につきましては水曜日、金曜日の週2回配布を行っていると伺っております。  また、27年度の課題、反省点、改善点ですが、本事業の課題につきましては、広告主の数を増やすことが、この本事業の安定につながるというようなことから、同事業の趣旨を広く周知し、賛同いただく広告主の数を増やしていくことと伺っております。  以上です。  (「終わります。」と黒澤佳壽子君) ○議長(髙橋利典君)  ほかにありませんか。  (この時発言なし) ○議長(髙橋利典君)  質疑なしと認めます。  これにて質疑を終結いたします。  本件は、地方自治法第243条の3第2項の規定に基づく提出事項でありますので、御了承願います。 ○議長(髙橋利典君)  以上で、本日の日程は全部終了いたしました。 ○議長(髙橋利典君)  この際、本席より定例会再開のお知らせをいたします。  明日6月17日午前10時から6月定例会を再開いたしますので、定刻までに議場に御参集願います。  本日は、これにて散会いたします。  御苦労さまでした。                            午後2時50分 散会...